Yamaha XSR700(2016–2022年モデル) の「エンジンオイルドレン・オイルフィルタ・スイングアーム・ブレーキキャリパ・フォーククランプ」などの主要部の締め付けトルクを、最新のサービスマニュアルや信頼情報に基づいてまとめた一覧表です。
注意点
間違っている値もある可能性があります。詳しくは正規のサービスマニュアルを参考にすることをおすすめします
🔧 XSR700 整備用 締め付けトルク一覧
🔧 XSR700 締め付けトルク一覧(冷却系センサー・電装・外装・ステップ)
部位 | ネジサイズ/種別 | 締め付けトルク(N·m) | 備考 |
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水温センサー取付ボルト(冷却系) | M12 | 20 N·m | 液漏れ防止のため、液体ガスケットまたはOリング確認必須 |
冷却系ホースバンド | スクリュー式 | 5〜10 N·m | 締めすぎ注意。にじみチェック後に再調整推奨 |
冷却液ドレンボルト(ウォーターポンプ) | M8 | 10 N·m | ワッシャーは再使用不可、必ず新品へ |
電装カプラ(ECU・メーター・スロポジ等) | 樹脂ロック式 | 指定なし(手締め) | 必ずカチッとロック音確認、無理な力は破損の元 |
ECUマウントボルト | M6 | 5 N·m | 締めすぎ厳禁、樹脂マウントの変形注意 |
電装ハーネスクランプ | M5〜M6 | 1.5〜2 N·m | 締めすぎると断線の恐れあり |
外装パネル(シュラウド/ラジエターカバー) | M5〜M6 | 4〜6 N·m | プラスチック素材のため過トルク厳禁 |
ヘッドライトブラケット | M6 | 7 N·m | カウル脱着時の基準トルク |
ステップブラケット取付ボルト | M10 | 35 N·m | 左右の高さズレに注意、トルク均等が重要 |
ピリオンステップ固定ボルト | M8 | 23 N·m | ブラケット付き車両の場合、金属疲労に注意 |
🔧 XSR700 締め付けトルク一覧(リアサス・マフラー・フェンダー・トップブリッジ)
部位 | ネジサイズ/種別 | 締め付けトルク(N·m) | 備考 |
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リアショックアブソーバー(上部) | M10 | 47 N·m | スイングアームと共締め、均等に |
リアショックアブソーバー(下部) | M12 | 55 N·m | ブッシュ圧縮具合も確認 |
マフラーエキゾーストフランジ | M8 | 20 N·m | 排気漏れ防止のため均等に締める |
マフラーボディ取付ボルト | M10 | 45 N·m | ゴムマウント圧縮しすぎ注意 |
フロントフェンダー取付ボルト | M6 | 7 N·m | 樹脂パーツとの接触部、ワッシャー併用推奨 |
トップブリッジセンターナット | M27〜30(大径ナット) | 90 N·m | ステアリングステム用、緩み防止のピン要確認 |
ハンドルクランプボルト | M8 | 23 N·m | 左右均等、ズレ防止に段階締め |
トップブリッジクランプボルト(左右) | M8 | 26 N·m | フォーク挿入深さを揃える |
✅ 補足と注意点
フロントフェンダーは樹脂パーツで割れやすいので、7 N·mを超えないよう注意。
**リアショック下部のトルク(55 N·m)**は、走行中の路面衝撃を支える重要ポイントのため、定期的に点検推奨。
マフラー関連の締め付けは、**「エンジン冷却後に再トルク確認」**が有効です(熱膨張による緩み防止)。
トップブリッジ部のセンターナット90 N·mは、整備ミスがハンドリング不良につながるため、必ずトルクレンチを使用してください。
🔧 XSR700 締め付けトルク一覧(クラッチ・駆動系・足回り)
部位 | ネジサイズ/種別 | 締め付けトルク(N·m) | 備考 |
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クラッチレバーホルダー固定ボルト | M6 | 10 N·m | アルミ製ハンドルとの締結。締めすぎで割れ注意 |
クラッチケーブルアジャスター固定 | M5 | 1.5〜2 N·m | 指定トルクなし。ズレない程度に軽く締める |
フロントスプロケットナット | M20 | 85〜90 N·m | 緩み止めワッシャー必須。トルク後に折り曲げ処理 |
リアスプロケットナット | M10 | 50 N·m | 5本締め、対角順序で均等に |
リアアクスルナット(ホイール軸) | M22 | 115 N·m | 必ずリアブレーキキャリパとの平行を確認 |
フロントアクスルナット | M17〜M19相当 | 72 N·m | 回転部品につきトルク管理必須 |
アクスルピンチボルト(フロント) | M8 | 23 N·m | 左右1本ずつ。最後に均等締め |
サイドスタンドピボットボルト | M10 | 35 N·m | ブッシュの潤滑と可動確認も重要 |
サイドスタンドスイッチ取付ボルト | M6 | 5 N·m | プラスチック一体型。締めすぎで破損注意 |
サイドスタンドバネブラケット | M6 | 12 N·m | バネの装着確認も忘れず |
✅ 補足ポイント
- クラッチレバーの締めすぎは破損リスクあり。万が一の転倒時に折れるよう設計されているので、固定しすぎないことが重要です。
- スプロケット関連は高トルク指定が多く、緩み止め(ロックワッシャー・ロックタイト)の使用が推奨されます。
- **リアアクスルナット(115 N·m)**は緩みやすいため、整備後の再トルクも忘れずに。
- サイドスタンド周りは安全装置(スイッチ)との連動があるため、取付時は動作確認まで含めて点検を。
🔧 XSR700 締め付けトルク一覧(ハンドル・クラッチカバー・吸気系・タンク)
部位 | ネジサイズ/種別 | 締め付けトルク(N·m) | 備考 |
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ハンドルバーエンドボルト | M6 | 6〜8 N·m | 締めすぎ注意。ネジロック剤の使用推奨 |
ハンドルクランプ(トップ) | M8 | 23 N·m | 左右交互に均等に締め付け |
クラッチカバー(エンジン右側) | M6(多数) | 10 N·m | 全体を対角順に均等締め。液体ガスケット併用注意 |
クラッチケーブル固定ブラケット | M6 | 6 N·m | 軽く締めて遊び調整をしやすく |
エアクリーナーボックス本体固定 | M6 | 6〜8 N·m | ブッシュマウントあり。締めすぎで変形に注意 |
エアクリーナーケースカバー | M5(樹脂ネジ) | 1.5〜2 N·m | プラスドライバーで手締めが基本 |
インテークダクトホースバンド | バンドスクリュー | 5〜6 N·m | 締めすぎるとゴムダクトが変形・吸気漏れの原因に |
燃料タンク前側固定ボルト | M6 | 10 N·m | ラバーブッシュ潰しすぎ注意 |
燃料タンク後端ブラケットボルト | M6 | 10 N·m | 車体側ステーとのズレに注意 |
燃料ポンプユニット取付ボルト | M5 | 4〜5 N·m | パッキン破損防止のため均等に締める |
✅ 補足メモ
- ハンドルバーエンドは走行中に緩みやすいため、ネジロック剤(中強度)を併用すると安心です。
- クラッチカバーなどのエンジン外装部品は、脱脂→ガスケット→均等締めの基本手順を守ることが重要です。
- **吸気系(エアクリーナー周辺)**は、エア漏れによるエンジン不調を防ぐためにも、パーツの密着とネジのバランスが重要です。
- 燃料タンク固定部は、ブッシュ圧縮具合・配線取り回しに注意し、締めすぎによるタンク変形や異音発生を防ぎましょう。
🔧 XSR700 締め付けトルク一覧(ブレーキ・駆動系・冷却系)
部位 | ネジサイズ/種別 | 締め付けトルク(N·m) | 備考 |
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フロントブレーキレバーホルダー | M6 | 10 N·m | ハンドルとの取付部。樹脂やアルミへの過トルクに注意 |
リアブレーキペダル軸ボルト | M10 | 23 N·m | スプリングとブッシュの位置に注意 |
リアブレーキロッドナット | M8 | 12 N·m | ネジ山が潰れやすいためトルク管理必須 |
チェーンスライダー(スイングアーム下) | M6×数本 | 6 N·m | ナイロンリベット型の場合は指定トルクなし |
チェーンアジャスター固定ナット | M10 | 22 N·m | リアアクスル固定時に一緒に締め付けを |
センタースタンド取付ボルト(左右) | M12 | 50〜55 N·m | 社外スタンドの場合も同等トルク推奨 |
センタースタンドスプリングブラケット | M6 | 10 N·m | 締めすぎるとフレーム側の変形に注意 |
ラジエーター本体固定ボルト | M6 | 12 N·m | ラバー付きステーで防振。締めすぎると破損の可能性あり |
ラジエーターファン固定ボルト | M5〜M6 | 6 N·m | プラスチックファンの場合はトルク超過に注意 |
ラジエーターキャップ(交換時) | 手締め | 手締め+1/4回転 | 指定トルクなし。緩すぎは冷却漏れに直結 |
ラジエーターホースバンド(上下) | スクリュー式 | 5〜6 N·m | 締めすぎでホース変形・冷却漏れに注意 |
✅ 補足メモ
- ブレーキレバー・ペダルまわりは操作感に直結するため、ガタ・固着・トルク超過に注意してください。
- チェーンスライダーやアジャスター周辺は泥詰まりしやすいので、清掃もセットで行うと効果的です。
- **センタースタンドのピボット部は高トルクであり、グリスアップ必須。**締めた後に動作確認を。
- ラジエーター関連は冷却性能に直結するため、オイルや冷却水交換時に同時点検推奨です。
🔧 XSR700 締め付けトルク一覧(ステアリング・サブフレーム・ステップ・センサー)
部位 | ネジサイズ/種別 | 締め付けトルク(N·m) | 備考 |
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ステアリングステムナット(トップ) | M27〜30 | 90 N·m | ステアリング軸の主締結。ベアリング圧調整後に本締め |
ステアリングストッパーボルト | M6 | 10 N·m | フレーム側と接触。ガタのないように調整 |
ステム下側クランプボルト | M8 | 23 N·m | フォーク差し込み深さを左右均等に |
サブフレーム固定ボルト(左右各2本) | M10 | 45〜47 N·m | 振動を支える重要箇所。再使用時はネジロック剤推奨 |
サブフレームリアブラケット | M8 | 25 N·m | 積載やタンデム使用時に特に重要 |
タンデムステップホルダー固定ボルト | M10 | 35 N·m | 落下やガタつき防止のため確実に |
タンデムステップ折り畳みピン | ピン(圧入式) | 指定なし | ガタつき・戻り不良の確認が重要 |
フューエルセンサー取付ボルト | M5×5本程度 | 4〜5 N·m | 燃料タンク下部。パッキン破損を防ぐため均等に締める |
フューエルセンサー配線カプラ | 樹脂カプラ | 手締め(カチッ音確認) | 端子腐食防止のためグリス処理(専用接点用)推奨 |
✅ 整備のポイントまとめ
- ステアリング周りは直進安定性・操舵感に直結。トルクとベアリング調整の両方が命です。
- サブフレーム固定部はフレーム剛性とタンデムの安全性に関わるため、緩みチェック必須。
- タンデムステップやホルダー部は振動や衝撃で緩みやすいため、定期点検をおすすめします。
- フューエルセンサー取付部はガソリン漏れのリスクもあるため、Oリングの劣化チェックとトルク管理が重要です。
🔧 XSR700 締め付けトルク一覧(メーター・外装・冷却系・エンジン下部)
部位 | ネジサイズ/種別 | 締め付けトルク(N·m) | 備考 |
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メーター本体取付ボルト | M6 | 7 N·m | 樹脂ステー併用。過トルクでメーターブラケットが割れやすい |
メーターステー固定ボルト | M6 | 10 N·m | ハンドル周りと共締め。振動対策のゴムブッシュ確認 |
サイドカバー固定ボルト(左右) | M5〜M6 | 4〜6 N·m | プラスチックカバーのため手締めでも可 |
サイドカバークリップ部 | 押し込み式 | 指定なし | 無理に引っ張ると爪が破損するため、脱着時に注意 |
ラジエーターガード取付ボルト | M6 | 10 N·m | 社外品の場合も同等トルク推奨。共振音に注意 |
ラジエーターガード取付ステー部 | M6 | 12 N·m | 振動対策にゴムブッシュが挟まっているタイプが多い |
オイルパン(ドレンプラグ) | M14 | 43 N·m | ドレンボルトのワッシャーは毎回新品に交換 |
オイルパン固定ボルト(周囲複数) | M6 | 10 N·m | 対角締めで均等に。液体ガスケットの塗布も推奨 |
✅ 整備のポイント
- **メーター周りは樹脂部品が多く、締めすぎ厳禁。**締めた後は振動やガタが出ないか確認してください。
- サイドカバーやラジエーターガードは共振でビビり音が出やすいため、ブッシュやゴムスペーサーを併用すると効果的です。
- オイルパンのドレンボルトはエンジンオイル交換時の基本ポイント。43 N·m を守り、必ずトルクレンチ使用を。