
ヤマハFZR400の整備やメンテナンスをする際に欠かせないのが「締め付けトルク」の正しい数値です。トルク管理を誤ると、ボルトの緩みや破損、さらには重大な事故につながることもあります。
本記事では、FZR400の外装・足回り・フレーム・エンジン内部・駆動系・電装系まで、主要な締め付けトルクを一覧表にまとめました。サービスマニュアルを手元に持っていない方や、作業前に数値をすぐ確認したい方に最適な「保存版」です。
ヤマハ FZR400 締め付けトルク一覧表
部位 | ねじ径 | N·m | kgf·m | ft·lb |
---|---|---|---|---|
フロントアクスル & アウターチューブ | M14×1.5 | 58 | 5.8 | 42 |
フロントフォーク アクスルピンチボルト | M8×1.25 | 20 | 2.0 | 14 |
リヤアクスル & ナット | M16×1.5 | 107 | 10.7 | 77 |
ブレーキキャリパ取付ボルト(前後) | M10×1.25 | 35 | 3.5 | 25 |
ブリードスクリュー(キャリパ) | M8×1.25 | 6 | 0.6 | 4.3 |
バンジョーボルト(ブレーキホース) | M10×1.25 | 26 | 2.6 | 19 |
フロントマスター保持クランプ | M6×1.0 | 9 | 0.9 | 6.5 |
マスターシリンダーキャップスクリュー | M5×0.8 | 2 | 0.2 | 1.4 |
フロントフェンダー取付 | M6×1.0 | 6 | 0.6 | 4.3 |
ハンドル & インナーチューブ(下クランプ) | M8×1.25 | 23 | 2.3 | 17 |
ハンドルバー固定ボルト | — | 20 | 2.0 | 14 |
ハンドルグリップエンド | — | 25 | 2.5 | 18 |
アッパーブラケット & インナーチューブ | M8×1.25 | 26 | 2.6 | 19 |
ステムナット(トップ) | M22×1.0 | 110 | 11.0 | 80 |
エンジンマウント(前/後上) | M10×1.25 | 55 | 5.5 | 40 |
エンジンマウント(後下) | M8×1.25 | 45 | 4.5 | 32 |
ダウンチューブ & フレーム(前) | M10×1.25 | 60 | 6.0 | 43 |
ダウンチューブ & フレーム(後) | M8×1.25 | 33 | 3.3 | 24 |
ステップブラケット & フレーム | M10×1.25 | 33 | 3.3 | 24 |
ステップ本体 & ステップブラケット | M10×1.25 | 57 | 5.7 | 41 |
リヤステップブラケット | M8×1.25 | 20 | 2.0 | 14 |
スイングアーム ピボットアクスル | M14×1.5 | 90 | 9.0 | 65 |
リレーアーム & フレーム/アーム | M10×1.25 | 40 | 4.0 | 29 |
リヤショック上下 | M10×1.25 | 40 | 4.0 | 29 |
テンションバー & キャリパブラケット | M8×1.25 | 28 | 2.8 | 20 |
フレーム & リヤフレーム(上) | M10×1.25 | 64 | 6.4 | 46 |
フレーム & リヤフレーム(下) | M12×1.25 | 88 | 8.8 | 64 |
スパークプラグ | — | 13 | 1.3 | 9.4 |
シリンダーヘッドボルト(大) | M10×1.25 | 40 | 4.0 | 29 |
シリンダーヘッドボルト(小) | M8×1.25 | 23 | 2.3 | 17 |
カムキャップボルト | M6×1.0 | 10 | 1.0 | 7.2 |
カムスプロケットボルト | M8×1.25 | 23 | 2.3 | 17 |
フライホイールナット | M16×1.5 | 90 | 9.0 | 65 |
クラッチスプリングボルト | M6×1.0 | 10 | 1.0 | 7.2 |
クラッチセンターナット | M22×1.0 | 90 | 9.0 | 65 |
クランクケースボルト(M8) | M8 | 24 | 2.4 | 17 |
クランクケースボルト(M6) | M6 | 12 | 1.2 | 8.7 |
エンジンオイル ドレンプラグ | — | 43 | 4.3 | 32 |
オイルフィルター カバー | — | 15 | 1.5 | 11 |
冷却水ドレンボルト | — | 7 | 0.7 | 5.1 |
フロントスプロケットナット | M20×1.0 | 90 | 9.0 | 65 |
リヤスプロケットナット | M10×1.25 | 65 | 6.5 | 47 |
チェーンアジャスターナット | M8×1.25 | 20 | 2.0 | 14 |
ウォーターポンプハウジング | M6×1.0 | 10 | 1.0 | 7.2 |
サーモスタットカバー | M6×1.0 | 10 | 1.0 | 7.2 |
フューエルタンク固定ボルト | M8×1.25 | 20 | 2.0 | 14 |
キャブレターバンド | — | 3 | 0.3 | 2.2 |
バッテリーターミナルボルト | M6×1.0 | 3 | 0.3 | 2.2 |
イグニッションコイル取付 | M6×1.0 | 10 | 1.0 | 7.2 |
スターターモーターボルト | M8×1.25 | 20 | 2.0 | 14 |
スタータースイッチナット | M6 | 6 | 0.6 | 4.3 |
レギュレーター取付 | M6 | 10 | 1.0 | 7.2 |
おすすめのトルクレンチ
バイク整備で一番やってはいけないのが、感覚だけでボルトを締めてしまうことです。
「まだ回るから大丈夫だろう」と思って力を入れすぎると、ねじ山が潰れてしまったり、逆に緩すぎて走行中に部品が外れてしまう危険性もあります。
今回ご紹介した締め付けトルク一覧を正しく活用するためには、トルクレンチの使用が必須です。
ブレーキや足回りのボルトが緩むと命に関わるリスクにつながります。
「自分で整備するなら必ず1本持っておくべき」と言える工具がトルクレンチです。
実際に私も使っていますが、安心感と仕上がりの確実さがまったく違うので、まだ持っていない方にはぜひ導入をおすすめします。
SK11(エスケー11) デジタルトルクレンチ
3~60N・m に対応。
京都機械工具(KTC) 12.7
30~140N・m に対応
関連記事
おすすめのトルクレンチに関しては下の記事でも詳しく紹介しています↓
>>バイク用 おすすめのトルクレンチを徹底比較|選び方も解説
まとめ
FZR400の締め付けトルクは、各部品ごとに適正な数値が決められており、整備作業では必ず守るべき基本です。特に、エンジンマウントやアクスルシャフト、シリンダーヘッドなどは過不足のないトルク管理が必要となります。
今回ご紹介した一覧表を活用すれば、DIY整備はもちろん、定期点検や消耗品交換時にも役立つはずです。
安全に走り続けるために、ぜひこの記事をブックマークして、作業前の確認用としてご活用ください。
タイトルテキスト
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