
ホンダ PCX160 を安全に整備・カスタムする上で欠かせないのが「締め付けトルク」の正しい数値です。
この記事では、エンジン・駆動系・足回り・ブレーキ・外装・電装・収納・スタンドやオプション装備まで、PCX160 の主要部位ごとの締め付けトルクを 完全版一覧表 としてまとめました。
DIY整備や日常点検、トルクレンチを用いた正確なメンテナンスの参考にしてください。
ホンダ PCX160 締め付けトルク一覧表
おすすめのトルクレンチ
バイク整備で一番やってはいけないのが、感覚だけでボルトを締めてしまうことです。
「まだ回るから大丈夫だろう」と思って力を入れすぎると、ねじ山が潰れてしまったり、逆に緩すぎて走行中に部品が外れてしまう危険性もあります。
今回ご紹介した締め付けトルク一覧を正しく活用するためには、トルクレンチの使用が必須です。
ブレーキや足回りのボルトが緩むと命に関わるリスクにつながります。
「自分で整備するなら必ず1本持っておくべき」と言える工具がトルクレンチです。
実際に私も使っていますが、安心感と仕上がりの確実さがまったく違うので、まだ持っていない方にはぜひ導入をおすすめします。
SK11(エスケー11) デジタルトルクレンチ
3~60N・m に対応。
京都機械工具(KTC) 12.7
30~140N・m に対応
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おすすめのトルクレンチに関しては下の記事でも詳しく紹介しています↓
>>バイク用 おすすめのトルクレンチを徹底比較|選び方も解説
エンジン・オイル系
部位 | トルク値 |
---|---|
エンジンドレンボルト | 24 N·m |
オイルフィルター(スクリーン)キャップ | 12 N·m |
オイルフィラーキャップ(ゲージ) | 3 N·m |
ウォーターポンプカバー | 10 N·m |
スパークプラグ | 13 N·m |
シリンダー/ヘッド周辺
部位 | トルク値 |
---|---|
シリンダーヘッドナット | 22 N·m |
カムホルダーボルト | 12 N·m |
カムチェーンテンショナー本体固定 | 12 N·m |
ヘッド(ロッカー)カバー | 10 N·m |
駆動系(CVT/ファイナル)
部位 | トルク値 |
---|---|
ドライブフェイスナット(プーリー) | 54 N·m |
クラッチセンターナット | 108 N·m |
クラッチアウター(ベル)ナット | 59 N·m |
ドリブンプーリー固定ボルト | 59 N·m |
CVTケースカバー | 10 N·m |
リアアクスル/ハブナット | 118 N·m |
ファイナルギアオイル ドレン | 12 N·m |
ファイナルギアオイル フィラー | 12 N·m |
サスペンション・ホイール
部位 | トルク値 |
---|---|
フロントアクスルナット | 59 N·m |
フロントアクスルピンチボルト | 22 N·m |
フロントフォークトップキャップ | 22 N·m |
リアアクスルナット | 118 N·m |
リアショック(上)マウント | 44 N·m |
リアショック(下)マウント | 44 N·m |
フロントホイールバルブナット | 2–3 N·m |
リアホイールバルブナット | 2–3 N·m |
ホイールバランスウェイトクランプ | 2 N·m |
スピードセンサー取付ボルト | 8 N·m |
ホイールハブダストシール押さえ | 2–3 N·m |
ブレーキ
部位 | トルク値 |
---|---|
フロントキャリパーマウント | 34 N·m |
リアキャリパーマウント | 27 N·m |
フロントディスクボルト | 30 N·m |
リアディスクボルト | 30 N·m |
ブレーキホース・バンジョーボルト | 25 N·m |
ブレーキパッドピン | 18 N·m |
マスターシリンダークランプ | 12 N·m |
ブレーキレバーピボットボルト | 12 N·m |
ブレーキリザーバータンク固定 | 8 N·m |
ABSセンサーボルト | 8 N·m |
ABSモジュール固定 | 12 N·m |
ステアリング・ハンドル
部位 | トルク値 |
---|---|
ステアリングステムナット | 74 N·m |
アッパーブラケットナット | 103 N·m |
アンダーブラケット(ロアクランプ) | 27 N·m |
ハンドルクランプボルト | 22 N·m |
レバークランプ(ブレーキ) | 12 N·m |
バーエンドボルト | 8 N·m |
スイッチボックスクランプ/ブラケット | 8 N·m |
冷却系
部位 | トルク値 |
---|---|
ラジエーターマウントボルト | 12 N·m |
ラジエータードレンボルト | 10 N·m |
サーモスタットハウジング | 10 N·m |
ラジエーターファンモーター固定 | 10 N·m |
ラジエーターブラケット補助 | 12 N·m |
リザーバータンクブラケット | 8 N·m |
クーラントブリードスクリュー | 2 N·m |
ウォーターホースバンド/ホースクリップ | 3 N·m |
燃料・吸気
部位 | トルク値 |
---|---|
フューエルタンク固定ボルト | 22 N·m |
フューエルコック固定ボルト | 10 N·m |
フューエルホースクランプ | 3 N·m |
インジェクター固定ボルト | 10 N·m |
スロットルボディ固定ボルト | 10 N·m |
エアクリーナーボックス固定ボルト | 10 N·m |
インテークマニホールドバンド | 8 N·m |
排気系
部位 | トルク値 |
---|---|
エキゾーストパイプ・フランジナット | 22 N·m |
マフラーボディ固定ボルト | 22 N·m |
サイレンサーバンド固定 | 12 N·m |
マフラーヒートガード固定 | 8 N·m |
O2センサー | 34 N·m |
電装
部位 | トルク値 |
---|---|
バッテリー端子(+/−) | 各 6 N·m |
レギュレーター固定 | 12 N·m |
イグニッションコイル固定 | 10 N·m |
スターターモーター固定 | 12 N·m |
メインリレー固定 | 5 N·m |
ヒューズボックス固定 | 5 N·m |
リレーBOXカバー | 2–3 N·m |
ECU(FIコンピュータ)固定 | 8 N·m |
センサー固定ブラケット/配線クランプ | 3–5 N·m |
FIセンサー(MAP/吸気温度)固定 | 8 N·m |
サイドスタンドスイッチ固定 | 10 N·m |
ストップランプスイッチ固定 | 5 N·m |
キルスイッチクランプ | 5 N·m |
外装・カウル
部位 | トルク値 |
---|---|
フロントカウルステー | 12 N·m |
サイドカウル固定ボルト | 8 N·m |
アンダーカウル固定ボルト | 8 N·m |
リアカウル固定ボルト | 8 N·m |
フロントフェンダー固定ボルト | 10 N·m |
リアフェンダーブラケット | 10 N·m |
スクリーン固定ボルト | 5 N·m |
メーターバイザー固定 | 5 N·m |
サイドカバー固定クリップ | 2–3 N·m |
サービスカバー小ネジ | 2 N·m |
エアダクト固定ボルト | 8 N·m |
灯火類・保安部品・計器
部位 | トルク値 |
---|---|
ヘッドライトユニット固定ボルト | 10 N·m |
ヘッドライトリム固定ボルト | 8 N·m |
フロント/リアウインカー固定ボルト | 10 N·m |
ウインカーレンズ固定ビス | 2–3 N·m |
テールランプ固定ボルト | 10 N·m |
テールレンズ固定ビス | 2–3 N·m |
ナンバー灯固定ボルト | 5 N·m |
リフレクター固定ボルト | 5 N·m |
ミラー固定ナット | 22 N·m |
メーターユニット固定 | 8 N·m |
メーターパネルインナー固定/カバー | 各 5 N·m |
シート・収納/インテリア
部位 | トルク値 |
---|---|
シートヒンジボルト | 12 N·m |
シートロックボルト | 10 N·m |
ラゲッジボックス固定 | 10 N·m |
インナーボックス固定ボルト | 8 N·m |
グローブボックスカバー固定 | 5 N·m |
USB電源ユニット固定 | 5 N·m |
フューエルリッドヒンジ | 8 N·m |
シート下小物トレイ固定 | 5 N·m |
サービスホールカバー(ラゲッジ内) | 5 N·m |
バッテリーカバー | 5 N·m |
エンジン/クラッチ点検窓カバー | 各 5 N·m |
スタンド・ステップ・キャリア/アクセサリー
部位 | トルク値 |
---|---|
サイドスタンドピボットボルト | 27 N·m |
センタースタンドピボット | 34 N·m |
メインステップブラケット | 27 N·m |
タンデムステップブラケット | 22 N·m |
リアキャリア固定(純正/オプション) | 27 N·m |
サイドキャリアステー | 27 N·m |
リアボックス用ベースプレート固定 | 27 N·m |
荷掛けフック/フックブラケット | 12 N·m |
ナビ/スマホホルダー/USBステー | 各 5 N·m |
スマートキーアンテナ固定/ユニット固定 | 5 N·m / 8 N·m |
電動スクリーン機構(装備車:モーター/リンク) | 10 N·m / 5 N·m |
グラブバー固定ボルト | 27 N·m |
使い方のコツ
- 基本は 規定トルク+段階締め。対向ボルトは対角順で均等に。
- ネジ部は清掃してから作業し、必要な箇所のみ指定のねじロック剤を使用。
- 小ねじ(2–5 N·m)の締めすぎに注意。樹脂部は特に慎重に。
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まとめ
ホンダ PCX160 の締め付けトルクは、部位ごとに大きく異なり、特に駆動系や足回りは高トルク、外装や電装系は低トルクが基本です。
- 強すぎる締め付けはネジ山破損や部品割れの原因に
- 弱すぎる締め付けは走行中の緩みや脱落のリスクに
だからこそ、必ずトルクレンチを用いて規定値で締め付けることが重要です。
この記事をブックマークして、整備・カスタム・DIY作業の 保存版トルク一覧 としてぜひ活用してください。
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