
カワサキZ1の整備で「このボルト、いくつで締める?」を一発解決。エンジン/クラッチ・一次駆動/潤滑系/吸排気・キャブ/ステアリング・フォーク/ブレーキ/ホイール・ハブ/フレーム・マウント/外装・電装まで、部位別にN·m(ft-lb/in-lb併記)で一覧化しました。ねじ径別の汎用トルク早見表も最後に収録。作業前の下調べやガレージでの“即引き”にどうぞ。
カワサキZ1(Z1/Z1A/Z1B)締め付けトルク一覧表
エンジン(上まわり)
| 部位 | トルク |
|---|---|
| シリンダーヘッドナット(本締め) | 39–41(29–30 ft-lb) |
| シリンダーヘッド小ボルト(外側プラグ付近) | 11–14(8–10 ft-lb) |
| カムキャップボルト | 10.7–11.9(95–105 in-lb) |
| バルブ(タペット)カバーボルト | 7–9(62–80 in-lb) |
エンジン内部・上級整備
| 部位 | トルク |
|---|---|
| カムスプロケット取付ボルト | 23–28(17–21 ft-lb) |
| カムチェーンガイド固定(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| ロッカーアーム軸固定(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| タイミングアドバンサー固定ナット | 12–16(9–12 ft-lb) |
| クラッチプレッシャープレートボルト(M6) | 8–11(70–95 in-lb) |
| オイルプレッシャーリリーフプラグ | 20–28(15–21 ft-lb) |
| ブリーザーカバー(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| スターターモーター取付 | 10–14(7–10 ft-lb) |
| スタータークラッチカバー(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| タコメータードライブハウジング(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
クラッチ/一次駆動・発電
| 部位 | トルク |
|---|---|
| クラッチハブナット | 118–146(87–108 ft-lb) |
| クラッチスプリングボルト | 9–11(78–95 in-lb) |
| エンジン(フロント)スプロケットナット | 118–146(87–108 ft-lb) |
| オルタネータ(ダイナモ)ローターボルト | 22–26(16–19 ft-lb) |
| ポイント/ダイナモカバー(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| タイミングプレート固定(M5) | 3–5(27–44 in-lb) |
潤滑・エンジン下まわり
| 部位 | トルク |
|---|---|
| オイルドレンプラグ | 25–30(18–22 ft-lb) |
| オイルフィルターカバー(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| クランクケース結合(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| クランクケース結合(M8) | 22–24(16–18 ft-lb) |
| オイルプレッシャースイッチ | 10–15(7–11 ft-lb) |
| オイルギャラリープラグ | 15–25(11–18 ft-lb) |
吸気・燃料・キャブレター
| 部位 | トルク |
|---|---|
| 吸気マニホールド/インシュレータ(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| キャブ連結ステー(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| キャブトップカバー(M4) | 1.5–2(13–18 in-lb) |
| フロートチャンバー(M4) | 1.5–2(13–18 in-lb) |
| ドレンスクリュー | 0.8–1.2(7–11 in-lb) |
| インテークバンドクランプ | 3–4(27–35 in-lb) |
| エアクリーナーボックス取付(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| エアクリーナーカバー(M5) | 3–5(27–44 in-lb) |
| フューエルコック取付(M5) | 3–5(27–44 in-lb) |
| フューエルホース・バンド | 1.5–2.5(13–22 in-lb) |
排気
| 部位 | トルク |
|---|---|
| エキゾーストホルダー(ヘッド側 M8) | 18–22(13–16 ft-lb) |
| マフラーステー(M8) | 20–28(15–21 ft-lb) |
| マフラー連結クランプ | 20–25(15–18 ft-lb) |
ステアリング・フロントフォーク・ハンドル
| 部位 | トルク |
|---|---|
| ステムトップナット | 78–88(58–65 ft-lb) |
| ステアリングヘッドロックナット(玉当たり) | 26–33(19–24 ft-lb) |
| トップブリッジ(アッパー)クランプ | 16–20(12–15 ft-lb) |
| ボトムブリッジ(ロア)クランプ | 20–27(15–20 ft-lb) |
| フォークトッププラグ | 25–35(18–26 ft-lb) |
| フォークドレン | 10–15(7–11 ft-lb) |
| フェンダーブレース/ステー(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| ステアリングダンパーブラケット(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| ステアリングダンパーロッドナット | 12–16(9–12 ft-lb) |
| ハンドルバークランプ | 24–25(18 ft-lb) |
ホイール・アクスル・ハブ
| 部位 | トルク |
|---|---|
| フロントアクスルナット | 70–88(52–65 ft-lb) |
| フロントアクスル・ピンチボルト | 15–22(11–16 ft-lb) |
| リアアクスルナット | 95–115(70–85 ft-lb) |
| スプロケットキャリア〜ハブボルト(M10) | 40–50(30–37 ft-lb) |
| スプロケットナット(M8〜M10) | 35–43(26–32 ft-lb) |
| チェーンアジャスター固定ナット | 18–25(13–18 ft-lb) |
| タイヤバルブ・ロックナット | 4–6(35–53 in-lb) |
| スピードメーターギアケース・リテーナー | 5–7(45–60 in-lb) |
| スポークニップル(一般) | 3–5(27–44 in-lb) |
ブレーキ(フロント油圧/リア機械式含む)
| 部位 | トルク |
|---|---|
| キャリパー取付ボルト | 26–31(19–23 ft-lb) |
| キャリパーハウジング分割ボルト | 26–31(19–23 ft-lb) |
| ディスクローターボルト | 16–22(140–190 in-lb) |
| ブリーダープラグ | 8–10(70–90 in-lb) |
| バンジョーボルト | 26–30(19–22 ft-lb) |
| マスターシリンダークランプ | 6–9(55–80 in-lb) |
| ブレーキレバー取付ボルト | 5–7(45–60 in-lb) |
| ブレーキレバー調整ボルト | 8–11(70–100 in-lb) |
| ブレーキパイプ・ニップル | 17–19(150–166 in-lb) |
| 3ウェイフィッティング取付 | 5–6(45–50 in-lb) |
| ブレーキプレッシャースイッチ | 15–19(135–170 in-lb) |
| リアブレーキ・トルクロッド取付 | 30–34(22–25 ft-lb) |
| リアブレーキカムレバー・ピンチ(M6) | 8–12(70–105 in-lb) |
| パッドピン | 13–18(115–160 in-lb) |
| マスターリザーバーキャップ(M4) | 1.5–2(13–18 in-lb) |
| ブレーキホースガイドクランプ(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| ブレーキロッド調整ロックナット | 8–12(70–105 in-lb) |
| ブレーキライトスイッチ・ロックナット | 4–6(35–53 in-lb) |
ドライブ/ステップ/ペダル
| 部位 | トルク |
|---|---|
| シフトペダル・ピンチ(M6) | 8–10(70–90 in-lb) |
| シフトレバー・ピボット | 10–14(7–10 ft-lb) |
| シフトロッド・ロックナット | 8–10(70–90 in-lb) |
| リアブレーキペダル・ピボット | 20–25(15–18 ft-lb) |
| リアブレーキストッパー・ロックナット | 8–10(70–90 in-lb) |
| ライダーステップブラケット(M10) | 34–44(25–32 ft-lb) |
| パッセンジャーステップブラケット(M8) | 20–28(15–21 ft-lb) |
| キックレバー・クランプ(M8) | 18–22(13–16 ft-lb) |
フレーム・エンジンマウント・スタンド類
| 部位 | トルク |
|---|---|
| エンジンマウント・フロント(M10) | 40–50(30–37 ft-lb) |
| エンジンマウント・リア(M12) | 55–70(41–52 ft-lb) |
| スイングアーム・ピボットシャフト | 118–146(87–108 ft-lb) |
| フットペグブラケット(M8) | 20–28(15–21 ft-lb) |
| チェーンガード(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| サイドスタンド・ピボット | 25–35(18–26 ft-lb) |
| センタースタンド・ピボット | 29–39(21–29 ft-lb) |
| センタースタンド・ストッパー金具(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
ハンドル・スイッチ・メーター・灯火類
| 部位 | トルク |
|---|---|
| ハンドルスイッチハウジング(M5) | 3–5(27–44 in-lb) |
| スロットルホルダー(M5) | 3–5(27–44 in-lb) |
| クラッチレバーホルダー(M6) | 8–10(70–90 in-lb) |
| ブレーキレバーピボットナット | 5–7(45–60 in-lb) |
| メーターステー(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| ヘッドライトステー〜ブラケット(M8) | 20–28(15–21 ft-lb) |
| ヘッドライトリム(M4) | 1.5–2(13–18 in-lb) |
| ミラーステム(M10) | 8–12(6–9 ft-lb) |
| イグニッションスイッチ台座(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| イグニッションコイルブラケット(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| レギュレーター/レクチファイア固定(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| ホーンブラケット(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
外装・タンク・シート
| 部位 | トルク |
|---|---|
| 燃料タンク前マウント(M8) | 20–28(15–21 ft-lb) |
| 燃料タンク後マウント(M8) | 20–28(15–21 ft-lb) |
| シートヒンジ(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| シートラッチ/キャッチ(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| サイドカバー取付(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| フロント/リアフェンダー取付(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| グラブバー(M8) | 20–28(15–21 ft-lb) |
| ナンバープレートブラケット(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
配管・クランプ類
| 部位 | トルク |
|---|---|
| ブレーキホースクランプ(M6) | 7–9(62–80 in-lb) |
| 燃料ホース金具(スクリュー式) | 1.5–2.5(13–22 in-lb) |
| ワイヤークランプ(M5〜M6) | 3–9(27–80 in-lb) |
汎用ボルトトルク早見表(参考/一般鋼ボルト)
| ねじ径 | 8.8級の目安(N·m) | 10.9級の目安(N·m) | 換算の目安(ft-lb) |
|---|---|---|---|
| M4 | 1.5–2.5 | 2–3 | 1.1–2.2 |
| M5 | 3–5 | 4–6 | 2.2–4.4 |
| M6 | 7–9 | 9–12 | 5.2–8.9 |
| M8 | 20–28 | 24–34 | 15–25 |
| M10 | 40–55 | 49–69 | 30–51 |
| M12 | 70–100 | 85–120 | 52–89 |
おすすめのトルクレンチ
バイク整備で一番やってはいけないのが、感覚だけでボルトを締めてしまうことです。
「まだ回るから大丈夫だろう」と思って力を入れすぎると、ねじ山が潰れてしまったり、逆に緩すぎて走行中に部品が外れてしまう危険性もあります。
今回ご紹介した締め付けトルク一覧を正しく活用するためには、トルクレンチの使用が必須です。
ブレーキや足回りのボルトが緩むと命に関わるリスクにつながります。
「自分で整備するなら必ず1本持っておくべき」と言える工具がトルクレンチです。
実際に私も使っていますが、安心感と仕上がりの確実さがまったく違うので、まだ持っていない方にはぜひ導入をおすすめします。
SK11(エスケー11) デジタルトルクレンチ
3~60N・m に対応。
京都機械工具(KTC) 12.7
30~140N・m に対応
関連記事
おすすめのトルクレンチに関しては下の記事でも詳しく紹介しています↓
>>バイク用 おすすめのトルクレンチを徹底比較|選び方も解説
参考記事
価格帯が安いトルクレンチを探しているなら「GOYOJO」というメーカの製品が5000円前後で購入できてコスパがいいです↓
>>GOYOJOトルクレンチ徹底ガイド|どこの国のメーカー?会社情報・評判・説明書・使い方まで網羅
まとめ
本記事はZ1の主要部位をカテゴリ別に最短で参照できるよう最適化しています。迷ったら「部位→表→締付順の再確認」の順でチェックし、同一カテゴリ内の近接ボルトとのバランスを意識しましょう。最後のねじ径別・汎用トルク表は、純正値が不明な小物類の目安にも便利です。ブックマークして、日々の点検・分解整備の“基準点”として活用してください。
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