ヤマハMT-10締め付けトルク一覧表｜整備・メンテナンスに必須の完全版データ

ヤマハMT-10は、スーパースポーツ譲りのエンジンと扱いやすさを兼ね備えたネイキッドスポーツモデルです。その性能を安全に引き出すためには、日々の整備で「正しい締め付けトルク」を守ることが欠かせません。
しかし、トルク値は部位ごとに異なり、間違った管理をすると 緩みや破損のリスク が高まります。そこで本記事では、ヤマハMT-10の主要部位ごとの締め付けトルクを一覧表形式で徹底まとめました。フロント周り・サスペンション・駆動系・ブレーキ・エンジンなど、整備時に役立つデータを網羅しているので、DIY派はもちろん、プロのメカニックにも参考になる内容です。

ヤマハMT-10締め付けトルク一覧表

シャーシ（ホイール／ブレーキ／ハンドル周り）

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
フロントアクスルナット	M24	1	115
フロントアクスル pinch ボルト	M8	4	21
フロントブレーキキャリパーボルト	M10	4	35
フロントブレーキディスクボルト	—	—	17
ブレーキブリードスクリュー（前）	—	1	5
フロントブレーキホース ユニオンボルト	—	1	32
フロントマスターシリンダーホルダーボルト	—	2	16
リアアクスルナット	M24	1	190
リアブレーキキャリパーボルト（前側）	M12	1	27
リアブレーキキャリパーボルト（後側）	M8	1	22
リアブレーキディスクボルト	—	—	30
リアブレーキパッドリテーニングボルト	—	—	17
ハンドルホルダー上側ボルト	M8	4	22
ハンドルホルダー下側ナット	M10	2	40
アッパーブラケット（トップブリッジ）ピンチボルト	M8	2	26
ロアブラケット（アンダーブラケット）ピンチボルト	M8	4	23

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サスペンション（フロントフォーク／リアリンク）

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
フロントフォーク キャップボルト	—	1	23
フロントフォーク ダンパーロッドAssy	—	—	68
リアショック上側ナット	—	1	35
リアショック下側ナット	—	1	40
コネクティングアーム上側ナット	—	1	40
コネクティングアーム下側ナット	—	1	40

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駆動系（チェーン／スプロケット／スイングアーム）

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
フロントドライブスプロケットナット	M22	1	140
リアスプロケットナット	M10	6	80
チェーンアジャスター ロックナット	—	2	16
スイングアーム ピボットシャフトナット	—	1	105
スイングアーム ピボットシャフトリングナット	—	1	65
リアホイール ベアリングリングナット	—	1	80
タイヤバルブナット	—	1	7

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ステアリング（ステム）

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
ステアリング 下側リングナット（初期締付け）	M30	1	52
ステアリング 下側リングナット（本締付け）	M30	1	14

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エンジン外装・補機

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
エキゾーストパイプナット	M8	8	20
EXUPプーリーカバーボルト	M6	3	10
シリンダーヘッドカバーボルト	M6	6	10
ジェネレーター（ローター）ボルト	M12	1	75
ジェネレーターカバーボルト	M6	8	12
クラッチカバーボルト	M6	10	12

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エンジン内部／伝達

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
クラッチボスナット	M20	1	125
クラッチスプリングボルト	M6	3	10

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点火・潤滑・冷却

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
スパークプラグ（再使用時）	M10	4	13
スパークプラグ（新品）	M10	4	18
エンジンオイル ドレンボルト	M14	1	23
オイルフィルターカートリッジ	M20	1	17
オイルフィルター ユニオンボルト	M20	1	70
オイルパンボルト	—	12	10
オイルポンプ関連ボルト（代表）	—	—	10
ウォーターポンプ ドレンボルト	M6	1	10

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補足（ホイール関連）

（単位＝N·m） (Scribd)

部位	ねじサイズ	数量	締付トルク
リアホイールベアリング リングナット	—	1	80
タイヤエアバルブナット	—	1	7

おすすめのトルクレンチ

バイク整備で一番やってはいけないのが、感覚だけでボルトを締めてしまうことです。
「まだ回るから大丈夫だろう」と思って力を入れすぎると、ねじ山が潰れてしまったり、逆に緩すぎて走行中に部品が外れてしまう危険性もあります。

今回ご紹介した締め付けトルク一覧を正しく活用するためには、トルクレンチの使用が必須です。
ブレーキや足回りのボルトが緩むと命に関わるリスクにつながります。

「自分で整備するなら必ず1本持っておくべき」と言える工具がトルクレンチです。
実際に私も使っていますが、安心感と仕上がりの確実さがまったく違うので、まだ持っていない方にはぜひ導入をおすすめします。

SK11(エスケー11) デジタルトルクレンチ

3~60N・m に対応。

京都機械工具(KTC) 12.7

30~140N・m に対応

まとめ

ヤマハMT-10を長く安全に楽しむためには、正しい締め付けトルク管理が最重要ポイントです。

• 締めすぎによるねじ山の破損や部品変形を防ぐ
• 緩みを防止し、走行中の安全性を高める
• メンテナンス効率を上げ、安心してツーリングを楽しめる

というメリットが得られます。

本記事の一覧表を活用すれば、整備作業の精度を高めつつ、MT-10本来のパフォーマンスを存分に引き出すことができるでしょう。愛車をより長く、安全に維持するために、ぜひブックマークして活用してください。

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