
「スズキGSX-S1000の最高速は一体どれくらい出るのか?」と気になる方は多いはずです。スペック上150ps超を誇るスーパーネイキッドながら、実際に到達できる速度は条件によって変化します。本記事では 実測の最高速目安 や ギア比・年式ごとの違い、さらに GPS計測とメーター誤差の差 まで詳しく解説。サーキットで安全に測定する方法や、セッティング次第で最高速を伸ばすポイントも取り上げます。この記事を読めば「公道では分からない現実の最高速」と「快適巡航できる速度域」が明確になり、購入前の疑問もスッキリ解決できます。
よく読まれている記事
結論|スズキGSX-S1000 最高速の“実測目安”と到達条件
サーキットなど安全が確保された環境・十分な直線・伏せ姿勢・無風に近い条件を前提とすると、GSX-S1000のGPS実測の最高速目安はおおむね約235〜250km/hです。メーター表示は誤差で**+5〜15km/h程度高めに出やすく、コンディション次第で伸び縮みします。公道での最高速トライは法律違反かつ極めて危険**なので厳禁です。
先に3行要約|実測○○km/hの根拠/条件で±10km/h/公道NG
- 実測目安:GPS約235〜250km/h。(150ps級・6速・レブ手前、伏せ姿勢・フラット路面・良好グリップを想定)
- 条件ブレ:±10km/h(追い風/向かい風、上り/下り、気温/気圧、ポジション、進入速度で大きく変動)
- 公道NG:最高速計測はサーキットのみ。安全装備・車両点検・計測手順を遵守しましょう。
本記事の対象読者|2015–2025年式の購入検討者・現オーナー向け
- 対象年式:初期(2015–2020)、外装/装備刷新後(2021–)、最新(2024–2025)までを横断。
- 知りたいこと:実測の現実値、到達条件(直線長・姿勢・電子制御・ギア比)、計測方法(GPS/GNSS)、安全な試験手順、セッティングでの伸ばし方、そして現実的な巡航レンジ。
- 読み終わると:年式差と条件差を踏まえた“あなたのGSX-S1000”での再現可能な最高速像と、安全第一の進め方が具体化します。
到達条件の要点(サマリー)
- 直線長:最低500m、理想は1km級。
- 進入速度:中高速から6速で伸ばす方が到達しやすい。
- 姿勢/空力:フルタック必須。スクリーン形状や装備品(トップケース等)で差。
- 路面/気象:フラット&高グリップ、無風〜微風・低気温/高気圧が有利。
- メンテ/タイヤ:チェーン状態・空気圧・外径差で数km/h単位の差。
- 電子制御:パワーモード/トラコン設定とQSの使い方で失速を抑制。
- ギア比:スプロケ変更は“伸び⇄加速”のトレードオフ。
基礎情報|スズキGSX-S1000の主要スペックと前提
GSX-S1000は、スズキのフラッグシップスポーツ「GSX-R1000」のエンジンをベースにしたネイキッドモデルです。最高速を語る上では、スペックや設計思想を押さえることが欠かせません。
150ps級・214kg前後|出力/重量が最高速に与える影響
- 最高出力:約150ps(年式によって微差あり)。大排気量ならではの余裕ある加速性能を持ち、最高速は十分に200km/hオーバーに届きます。
- 車両重量:約214〜215kg。軽量クラスではありませんが、リッターネイキッドとしては標準的。重量が重すぎないため加速減衰が少なく、伸びに影響は限定的です。
- パワーウエイトレシオ:1.4kg/ps前後。この数値はリッタークラスとして平均的で、最高速性能の裏付けとなります。
一次・二次減速比とレブリミット|理論最高速の算出方法
- 一次減速比・二次減速比、そして6速ギア比を掛け合わせて理論値を算出可能です。
- GSX-S1000の場合、6速レブリミット付近(約11,000rpm前後)で理論上は260km/h前後に到達します。
- ただし実走では空気抵抗・路面抵抗により実測は235〜250km/h程度が現実解。理論値より約10〜20km/h下がるのが一般的です。
年式差(2015→2021外装刷新→2024-2025)で最高速は変わる?
- 2015–2020モデル:初期型は排ガス規制前でパワー感が強め。ただし最高速の実測値は最新と大きな差はなし。
- 2021モデル(外装刷新・TFT/電子制御追加):装備充実で重量は微増。空力面は改善され、巡航安定性が向上。最高速自体は従来並み。
- 2024–2025最新モデル:Euro5+対応により排ガス規制は厳格化。ただしチューニングでパワーを維持し、最高速性能は依然として235〜250km/hクラスを維持。
つまり、年式による最高速の大きな差はなく、到達条件とセッティングの方が結果に大きな影響を与えます。
実測方法|GPS計測とメーター誤差の違い
最高速を語る際に欠かせないのが「どうやって計測するか」です。多くのライダーが体感やメーター読みで語りますが、実際には誤差があり、正確に測るならGPSが必須となります。
スマホGPS/ロガー/GNSSの精度比較とおすすめ手順
- スマホGPSアプリ
簡単に導入できますが、更新頻度やアンテナ精度の関係で高速域では数km/hの誤差が出ることもあります。 - 専用GPSロガー(10Hz以上対応)
サーキット走行を前提に使うならこちらがおすすめ。リアルタイムでの追従性が高く、最高速も安定した記録が可能。 - GNSS対応機器
GPSだけでなくGLONASSやGalileoなど複数衛星を補足可能。より正確で、1〜2km/h単位の誤差に収まります。 - おすすめ手順
サーキット走行時に車体へしっかり固定し、複数周回を計測 → データを解析ソフトで平均値を確認することで、条件によるブレを抑えられます。
メーター読み+○○km/hの誤差|“実測”とのズレを補正
- GSX-S1000のメーターはプラス方向に5〜15km/h程度ずれる傾向があります。
- たとえばメーター表示が260km/hを示しても、GPS計測では245km/h前後というケースが多いです。
- この誤差は車両の仕様だけでなく、タイヤの外径・空気圧によっても変動します。
- そのため、最高速を知りたいなら「メーター表示から10km/h前後引いた数値」が実測に近い目安となります。
条件別の到達値|風・勾配・姿勢・路面で±10km/h
最高速は「車両スペック」だけでなく、環境条件やライダーの姿勢によって大きく変動します。同じGSX-S1000でも、条件が揃えば10km/h以上の差が出るのは珍しくありません。
追い風/向かい風・上り/下りで変わる最高速の幅
- 追い風:風速2〜3m程度でも、最高速が**+5〜10km/h**伸びることがあります。
- 向かい風:逆に5〜15km/h落ちることもあり、実測との差を大きくします。
- 上り坂:勾配2〜3%でも到達速度は明確に低下。特に高回転域では失速感が強め。
- 下り坂:危険性は増しますが、条件次第で最高速が伸びやすく、メーター読みでは260km/h以上に到達する場合もあります。
ライディングポジション(伏せ/アップライト)と空力差
- フルタック(伏せ姿勢):空気抵抗を最小化し、最高速を狙うには必須。
- アップライト:ネイキッド特有のポジションで走ると抵抗が増し、-10km/h前後低下。
- 装備品の影響:トップケース・ナックルガード・サイドバッグは空力を悪化させ、伸びを削ぎます。
気温・気圧・路面グリップの季節要因
- 気温:低め(10〜15℃)だと吸気効率が上がり、エンジンがよく回り最高速が出やすい。
- 気圧:高気圧時はエンジン出力が安定。逆に低気圧や高地ではパワーダウンで失速しやすい。
- 路面グリップ:摩擦係数が低い路面(荒れた舗装・砂浮きなど)ではタイヤが滑りやすく、加速不足につながる。
まとめると、GSX-S1000は「風・勾配・姿勢・気候条件」で**±10km/h程度の差**が生じ、同じ車両でも“出る時と出ない時”がはっきりと分かれます。
サーキット前提|安全な“最高速試験”の進め方
GSX-S1000の最高速を正しく測るなら、必ずサーキットを利用する必要があります。公道でのチャレンジは違法であり、重大な事故リスクを伴うため避けましょう。ここでは安全に試験するための条件や手順を解説します。
推奨コースと直線長の目安|250m/500m/1kmの違い
- 250m直線:最高速を狙うには短すぎ、加速区間としてしか機能しません。
- 500m直線:6速の高回転域に届く寸前で減速が必要。参考値は得られますが、伸び切りにくい。
- 1km級直線(例:鈴鹿サーキット東直線、HSR九州テストコースなど):6速でレブリミット付近まで引っ張れる理想的な環境。実測値を取るならこの規模が必要です。
進入速度・ギア選択・シフトタイミングのコツ
- 進入速度:中高速から6速に入れて伸ばすとスムーズに最高速へ到達しやすい。
- ギア選択:5速で引っ張り過ぎると失速するため、余裕を持って6速に入れるのがポイント。
- シフトタイミング:クイックシフターを活用し、回転数が落ちないようにスムーズにシフトアップすること。
公道での最高速は違法|リスクと代替手段
- 公道での最高速チャレンジは道路交通法違反にあたり、重大事故・免許取消・刑事罰のリスクが伴います。
- 実測を試したいなら、サーキット走行枠や走行会を利用しましょう。
- 代替手段としては、**加速試験(0-100km/hやローリング加速)**を行えば、実用域での性能を体感できます。
サーキットを利用することで、正確な計測だけでなく、ブレーキや足回りの挙動も含めて安全に確認できるのが大きなメリットです。
セッティングで伸ばす|簡単に効くチェックポイント
ちょっとしたメンテや調整で、GSX-S1000の「出る/出ない」は簡単に変わります。数値はあくまで目安ですが、実走で体感しやすい範囲に絞って具体的に解説します。
チェーン摩耗・注油・張り調整で失う目安(約1〜3km/h)
- チェーン摩耗:伸びたチェーンや摩耗したリンクは駆動ロスを生み、最高速で約1〜3km/h程度のロスにつながることがあります。
- 注油不足:乾いたチェーンは摩擦増 → 出力伝達効率低下。走る前に清掃+適正なチェーンルブを塗布しましょう。
- 張り(テンション):緩すぎるとスプロケ駆動ロス、きつすぎるとベアリング負担。メーカー指定の遊び(例:30〜40mm前後、オーナーズマニュアル参照)に合わせることが肝心です。
タイヤ銘柄・空気圧・外径差が与える影響(空気圧で±2〜4km/h、外径で±3〜6km/h)
- タイヤ銘柄:剛性やトレッド形状で転がり抵抗が変わります。スポーツラジアルで転がりが少ないものを選ぶと高速域で有利。
- 空気圧:指定空気圧より低いと転がり抵抗増→-2〜4km/h程度の損失も。逆に指定値+αで転がりが減り伸びることがありますが、グリップや接地感を損なわない範囲で調整すること。
- 外径差(タイヤ外径):外径が大きくなると理論上は最高速が伸びますが、スピードメーター誤差や加速・ギア感が変わります。外径差で**±3〜6km/h**の変化は現実的に起きます。
スプロケット丁数変更(フロント±1/リア±2〜3)の効果と副作用
- リアを小さく(丁数減)/フロントを大きく:理論上は最高速が伸びますが、低速〜中速の加速が犠牲になります。
- 目安:フロントを1歯増やす、またはリアを2〜3歯減らすと、最高速域が数km/h〜十数km/h変わる場合があります(車体・タイヤ外径・回転数の関係で変動)。
- 副作用:燃費・発進加速の悪化、チェーン寿命の変化、速度計の誤差増加などがあるため「目的(最高速重視)」が明確なら検討、通勤/街乗り重視なら慎重に。
スクリーン/ナックル/トップケース等の空力と取り回し
- スクリーン形状:純正スクリーンを交換して空力を改善すると、巡航・最高速の伸びとライダーの疲労軽減が期待できます。
- トップケース等の装備:ツーリング装備は空気抵抗を悪化させ、最高速で大きく数km/h〜10km/hの差が出ることもあるため、計測時は外しておくのが原則。
- 取り回し・操作性:空力改善のためのパーツが取り回し(低速の取り回しや視界)を悪化させないかも確認しましょう。
実践チェックリスト(試走前に必ず)
- チェーン清掃+適正ルブ、張りを規定値に調整。
- タイヤ空気圧を冷間値で規定値に合わせる(サーキットなら推奨値へ)。
- タイヤの外径と摩耗状態を確認。新品/偏摩耗だと値が変わる。
- 不要物(トップケース、バッグ等)は外す。スクリーンは純正または空力改善品に。
- スプロケット変更は目的を明確にし、交換後は慣らしと再調整を必ず行う。
これらの調整は大きな投資を必要とせず、数km/h〜十数km/hの差を生む実利があるため、最高速を正確に把握したいなら最初に押さえておきたいポイントです。
電子制御の影響|STCS・SDMS・クイックシフター
電子制御は“安全と再現性”を高める一方で、設定次第では最高速の伸びを阻害することがあります。GSX-S1000で到達値を安定させるコツをまとめます。
パワーモードA/B/Cでの到達差とスロットル特性
- SDMS(A/B/C)
- A:最大出力×鋭いレスポンス。最高速狙いの基本設定。中速からの伸びが良く、到達までの時間が短縮しやすい。
- B:フラット寄り。荒れた路面・低μでの安定性重視。グリップ状況が読みにくい時の“安全な最大値”を出しやすい。
- C:出力抑制・雨天向け。加速が鈍り、伸び切らせにくい。最高速トライには不向き。
- 実務ポイント
- 路面が良好で直線長が十分ならAモード固定がセオリー。
- アクセル開度は“開け始めの滑り”を避けるため半身タック+スムーズ全開を徹底。
- スロットルをガタガタ開け閉めするとTCが介入し、失速→再加速で数km/hロスします。
トラクションコントロール介入閾値とスポーツ走行設定
- STCS(レベル設定)
- 低レベル(1〜2):介入が遅く、加速の伸びを邪魔しにくい。ドライ路面の最高速狙いの基本。
- 中レベル(3):ラフな路面や冷間タイヤでの“保険”。到達値の再現性は上がるが、介入で数km/h落ちることも。
- 高レベル(4〜)/雨天:安全第一。最高速は大幅に下がる前提。
- 実務ポイント
- ストレート進入時に段差やパッチが多いなら、1→2に上げてホイールスピンを僅かに抑えると“伸びが結果的に良くなる”ことがあります。
- 立ち上がりでの僅かなスリップが続くと連続介入→回転の頭打ち。ラインと姿勢でスリップ自体を抑えましょう。
- ABSは基本ON。最高速そのものには影響しませんが、終端減速の安定性が安全マージンです。
QSの作動回転域とシフトアップ時の失速対策
- クイックシフター(双方向)
- アップ側は回転の落ち込みを最小化し、5→6速での失速を抑えます。
- 低回転やスロットル閉じ気味だと点火カットが長く感じる→失速。最高速狙いは高開度×高回転域で確実に作動させる。
- 実務ポイント
- 5速を引っ張り過ぎず、エンジンが最もトルクを出す帯域で6速に早めに載せると、以後の伸びが安定。
- シフター作動時に上体が起きると空力が悪化。タックを崩さず足首主体でコクッと上げる意識。
- もしQS作動が荒く感じる個体は、チェーン張り・スプロケット摩耗・スイッチ調整を点検。メンテ不良はロスの温床です。
まとめ(電子制御編)
- Aモード × STCS 1–2 × QS活用がドライ路面の基本。
- 介入による“守り”と“伸び”のバランスを、路面状況に合わせて微調整。
- メンテと操作の滑らかさが、電子制御の“働きどころ”を最小化し、実測数km/hの差を生みます。
ギア比と最高速の関係を深掘り
GSX-S1000の最高速を正しく理解するには、エンジン出力や空力だけでなく「ギア比」の影響を外せません。理論値と実測値の差を整理してみましょう。
各ギアの理論到達速度早見表(1速〜6速)
- 1速:約130km/h前後(吹け切りまで使うことはほぼなし)
- 2速:約170km/h前後
- 3速:約210km/h前後
- 4速:約240km/h前後
- 5速:約260km/h前後
- 6速:約270km/h以上(理論値)
※あくまで計算上の目安であり、実測では抵抗の影響で235〜250km/h付近に収束します。
6速の有効回転域とレブ到達の現実
- GSX-S1000のエンジンは高回転までスムーズに回りますが、6速でレブリミットまで回し切れる状況は稀です。
- 空気抵抗が急増する220km/h以降では伸びが鈍化し、路面状況やライダー姿勢が整っていないとレブ手前で頭打ちになります。
- 実測での最高速(235〜250km/h)は「6速の実用的な限界」と言えるでしょう。
“ハイギアード化”と“加速落ち”のトレードオフ
- **スプロケット変更(フロント+1丁、またはリア−2〜3丁)**でギア比をハイギアード化すると、理論上は最高速が伸びやすくなります。
- ただしその分、発進加速や中低速のパンチ力が落ちるため、街乗りや峠では扱いにくさが増すのがデメリット。
- 逆にショート化すると加速力は鋭くなりますが、6速で頭打ちが早まり、最高速は伸びにくくなります。
- 結論として、サーキットで最高速を狙う特化セッティングならハイギアード化は有効ですが、日常用途との両立は要検討です。
0-100/0-200加速と最高速のつながり
最高速性能を語るとき、同時に注目されるのが「加速力」です。0-100km/hや0-200km/hのタイムは、最高速へ到達する過程の“勢い”を示す指標であり、GSX-S1000の実力を理解するうえで外せません。
0-100km/h・0-200km/h実測目安と発進条件
- 0-100km/h加速:おおむね約3秒前後。スーパースポーツと肩を並べる俊足で、街中や高速の合流では余裕。
- 0-200km/h加速:約8〜9秒前後。リッターネイキッドとして十分速く、200km/hまで一気に到達可能です。
- 発進条件:
- クラッチミートの丁寧さで0.3〜0.5秒は変動。
- トラコンを低め(STCS 1〜2)に設定すると空転を抑えつつ加速ロスも少ない。
- 気温・タイヤグリップ・路面状況次第で結果が大きく変わるため、ベストタイムは繰り返し走行して出すものと考えましょう。
中速〜高速域(120→180→200)での伸び方の傾向
- 120km/h付近:中速トルクが豊かで、余裕ある伸びを見せます。
- 180km/h付近:空気抵抗が顕著になり、伸びが鈍化し始めます。
- 200km/h以降:リッターネイキッドとしての限界に差し掛かり、ライダーの姿勢や空力パーツの有無で結果が左右されます。
加速性能は最高速と表裏一体です。“速く200に到達できるバイク”ほど、250km/h付近まで一気に伸びやすいのがGSX-S1000の特性といえます。
実走レビュー的な“現実解”
カタログ値や理論値ではなく、実際にGSX-S1000を走らせた時の“リアルな感覚”を整理してみます。最高速だけでなく、日常の使い勝手や巡航での印象も重要な判断材料になります。
巡航快適レンジ|90〜120km/hでの振動・風圧・燃費
- 90〜100km/h:エンジンは余裕があり、振動も少なく快適。長距離ツーリングで最も疲れにくい速度域。
- 100〜120km/h:高速道路の巡航レンジとして現実的。風圧は強まるものの、ネイキッドとしては安定しており、燃費もリッター17〜20km程度を維持可能。
- 120km/h以上:風圧が一気に増大。スクリーンやライディング姿勢の工夫がないと長時間は厳しい。
ハンドル幅・ライザー角度・ポジション調整の効き目
- GSX-S1000はワイドハンドル気味で上体が起きやすく、風を受けやすい設計です。
- ハンドルポジションやライザー角度を微調整することで、伏せやすさが変わり、結果的に高速安定性や疲労度に影響。
- シートやステップを社外品に換えると、巡航姿勢の楽さと伏せやすさの両立が可能になります。
ロング直線で感じる限界:パワー vs. 空力 vs. 安定性
- 200km/hを超えると、エンジンの余力はまだあるものの、空気抵抗とライダーの姿勢が最大の壁となります。
- 直進安定性は悪くありませんが、強風や路面ギャップの影響は受けやすいので「リッタースポーツほどの安心感」は求めにくい。
- 最高速狙いというよりは「200km/hまで一気に到達し、そこから先はコンディション次第」というのが現実解です。
要するに、GSX-S1000は“数値上の最高速を狙うマシン”というよりも、実用的な高速巡航に強く、ツーリング+ワインディング+ occasional サーキット走行に幅広く対応できる万能ネイキッドといえます。
カスタムでの到達差|“やり過ぎない”アップデート
GSX-S1000の最高速はノーマルでも十分ですが、セッティングやカスタムで伸ばせる余地があります。ただし「やり過ぎ」は逆効果になることもあるため、コスパとバランスを意識しましょう。
吸排気(純正→軽量マフラー)とECU最適化の範囲
- 軽量マフラー交換:排気効率向上と軽量化により加速がスムーズに。最高速そのものは数km/h程度の伸びですが、200km/h超えの伸びが鋭く感じられます。
- エアクリーナー交換:吸気抵抗を減らすことでレスポンスが向上。ただしパワーアップは限定的。
- ECU書き換え:燃調・点火タイミングを最適化することで、高回転の伸びやリミッターの制御が改善。最高速狙いでは効果的ですが、信頼できる業者での施工が前提です。
スプロケ・チェーン・軽量ホイールのコスパ比較
- スプロケット交換:前後の丁数変更で最高速と加速のバランスを調整可能。コストも低く手軽。
- 高性能チェーン:駆動ロスを減らし、特に高速域での伸びをわずかに改善。耐久性アップも魅力。
- 軽量ホイール:回転慣性を減らし、加速が鋭くなることで最高速到達がスムーズに。ただし価格が高く、街乗り中心ならオーバースペック気味。
ブレーキ/サスの安心度向上と最高速の“出しやすさ”
- ブレーキ強化(パッド/ホース):最高速トライ後の減速性能が安定 → 結果的に“狙って伸ばしやすく”なります。
- サスペンション調整/強化:直進安定性と接地感を高めることで、高速域でも安心して開け続けられる。
- まとめ:最高速を上げるというより、「最高速に安全に到達できる環境を整える」効果が大きい。
要するに、カスタムは空力・駆動効率・安定性に関わる部分を“ほどほど”にアップデートするのがベスト。最高速だけを追い求めるのではなく、走り全体のバランスを見て選ぶことが重要です。
使い勝手Q&A|検索サジェストをまとめて解決
「スズキGSX-S1000 最高速」で検索する人がよく抱く疑問を、サジェストキーワードを拾いつつQ&A形式で整理しました。短く、かつ具体的に答えていきます。
「スズキGSX-S1000 最高速 何km/h?」に最短回答
- 実測は約235〜250km/h。メーター読みでは260km/hオーバーも表示されるが、誤差を考慮するとこの範囲が現実的です。
「スズキGSX-S1000 最高速 公道」|なぜNGで、どう測る?
- 公道での最高速チャレンジは道路交通法違反かつ重大な危険行為。
- 正確に測るならサーキット走行+GPS計測が必須です。
「スズキGSX-S1000 最高速 メーター読み」|実測との違い
- メーター表示は実測より5〜15km/h高めに出やすい。
- 表示260km/h → 実測245km/h前後、というのが一般的なズレ方です。
「スズキGSX-S1000 最高速 スプロケット」|何丁が妥当?
- フロント+1丁、またはリア−2〜3丁でハイギアード化すると、理論上は最高速が伸びやすい。
- ただし街乗りの加速が犠牲になるため、サーキット前提なら検討、日常使用なら純正推奨です。
「スズキGSX-S1000 最高速 巡航」|現実的な快適速度は?
- 快適巡航は90〜120km/hが目安。
- ネイキッド特有の風圧を考えると、長時間なら100km/h前後がもっとも疲れにくいレンジです。
まとめ:検索でよく見られる疑問は「実測値は?」「公道で出せる?」「メーターとの違い」「スプロケ交換で伸びる?」というもの。この記事で一気に解消できるよう整理しました。
まとめ|“条件×計測×安全”を整えた人から最高速は近づく
スズキGSX-S1000の最高速は、カタログや噂で語られる数値よりも、**条件次第で大きく変動する“現実的な速度域”**で捉えることが大切です。
- 実測目安は約235〜250km/h。メーターでは260km/h超の表示も可能ですが、誤差を差し引けばこの範囲に落ち着きます。
- 到達条件は、直線長・風向き・姿勢・路面状態・電子制御の設定など多岐にわたり、±10km/hの変化が起きるのが普通です。
- 公道での最高速トライは違法かつ危険。サーキット+GPS計測でこそ正しい値が得られます。
- セッティングや軽微なカスタム(チェーン調整、空気圧管理、スクリーン形状の工夫)でも、到達値や伸び方は改善できます。
- 最後に重要なのは「数値」よりも「安全」。安定して狙える環境と準備が整ってこそ、最高速は現実的に近づきます。
結論として、GSX-S1000は「誰でも簡単に300km/hを超えるマシン」ではなく、条件を整えれば250km/hに届く実力を持つ万能ネイキッド。そしてその速さ以上に、日常の巡航快適性と扱いやすさが魅力です。
付録|主要スペック&ギア比・理論最高速早見表(年式別)
GSX-S1000の最高速を理解する上で役立つ「主要スペック」と「理論最高速の目安」を整理しました。
主要スペック(2015–2025)
- エンジン:水冷4ストロークDOHC並列4気筒 999cc
- 最高出力:150〜152ps(年式差あり)
- 最大トルク:約10.8kgf・m
- 車両重量:約214〜215kg
- トランスミッション:6速リターン
- 燃料タンク容量:17L
- 電子制御:SDMS(パワーモード)、STCS(トラコン)、ABS、QS(2021年以降)
ギア比(代表値)
- 一次減速比:1.553
- 二次減速比:2.588(純正スプロケ構成)
- 各ギア比:
- 1速:2.785
- 2速:2.055
- 3速:1.652
- 4速:1.500
- 5速:1.360
- 6速:1.269
年式別・理論最高速目安(フルタック/理論値 vs 実測値)
- 2015–2020モデル:理論270km/h前後 → 実測235〜245km/h
- 2021モデル(外装刷新・電子制御追加):理論270km/h前後 → 実測240〜250km/h
- 2024–2025モデル(Euro5+対応):理論265〜270km/h → 実測235〜245km/h
※理論値は計算上の値であり、実走では空気抵抗・気象条件・ライダー姿勢によって10〜20km/h程度低くなるのが一般的です。
関連記事
- スズキGSX-S1000の欠点はココ|買う前に知りたい注意点
- スズキGSX-R1000は壊れやすい?年式別の注意点と予防策
- 2026年モデル|スズキ「ハヤブサ」変更点まとめ【2025年比較表・価格あり】
- 2026年アドレス125の変更点まとめ|価格・発売日・スペック
- SV650は壊れやすいって本当?口コミと故障事例を徹底検証
- GSR750が乗りにくいと言われる理由とその真相とは
- GSR400の最高速は何キロ?実測と実力を徹底検証
- GSR400が曲がらないと感じる理由とその対策法
- GSR400は本当に乗りにくい?評判と実際の感想まとめ
- 中古市場でイナズマ400が値上がりする納得のワケとは?
- スズキ バーグマン200で後悔?不人気の理由を徹底解説
- レッツ4は本当に壊れやすい?弱点と長持ちさせる方法
- バンディット250は壊れやすい?持病と弱点を徹底解説
今のバイクを乗り換えたいなら高く売るのが先決!
新しいバイクをお得に手に入れるためには、まず今乗っているバイクをできるだけ高く売ることが重要です。買取額が数万円変わるだけで、次のバイク購入費用や装備のグレードアップに回せる金額が大きく変わります。
特におすすめなのが、「バイクランド」と「バイクワン」の2社です。
バイクランド

バイクランドは、全国展開する大手バイク買取業者で、年間数万台以上の買取実績を誇ります。安定した査定ノウハウと独自の販売ルートがあり、排気量やジャンルを問わず安定して高額査定を提示してくれるのが強みです。
- 全国対応で出張査定無料
- 大型・旧車・カスタム車でも高値がつきやすい
- 成約後のスピード入金
- 経験豊富な査定士が対応
特に、大型バイクや希少モデルを手放す方には安心感があります。
公式サイトはこちら↓
バイクワン

バイクワンは、バイク買取専門店として全国対応しており、不動車や事故車、ローン残債ありのバイクでも柔軟に対応してくれるのが特徴です。手数料は一切不要で、幅広い車種を高価買取しています。
- 不動車・事故車でも査定OK
- ローン中のバイクも相談可能
- 出張査定・引き取り無料
- 幅広いジャンルのバイクを高価買取
「売れるかどうか不安…」というバイクでも一度相談してみる価値があります。
公式サイトはこちら↓
バイク買取専門店バイクワン
まずはこの2社で査定を受けて比較することで、より高い買取額での乗り換えが実現します。
一括査定のように大量の営業電話に悩まされることもないため、安心して利用できます。