VFR800Fは、ホンダの名車として知られつつも「不人気」とされることがあります。
では、具体的にどこが問題なのでしょうか？「つまらない」と言われる乗り味や、立ちゴケしやすいと噂される扱いやすさ、エンジンの熱問題、さらには中古市場での価格上昇など、VFR800Fに関する多くの課題をライダーの実体験をもとに徹底解説します。
この記事では、VFR800Fの不人気の理由を深掘りし、他バイクとの違い、カスタムの可能性、購入時の注意点なども詳しくお伝えします。
VFR800Fが不人気な理由は？ライダーの声と具体的な課題を徹底解説
VFR800Fは、ホンダのミドルクラスツアラーモデルとして人気があった一方で、「不人気」とされる声も少なくありません。
そこで、実際にどのような理由でそう言われているのか、ライダーたちのリアルな意見と、具体的な課題を解説します。
「つまらない」と言われる理由とは？VFR800Fの乗り味レビュー
「VFR800Fがつまらない」という意見は、特にツーリングライダーやベテランライダーの間で耳にすることがありますが、その背景にはいくつかの要因があるようです。
まず、VFR800FはV型4気筒エンジンを搭載しており、滑らかな加速や安定感のある走行が魅力です。
しかし、一部のライダーからは「パンチが足りない」「加速感に物足りなさがある」という声が出ています。具体的には、107馬力という数値は、同クラスのスーパースポーツバイクと比較すると控えめな印象を受けるため、特にスポーツ走行を好むライダーには物足りなく感じるようです。
また、VTECシステムが採用されており、高回転域で切り替わる独特のフィーリングが特徴ですが、「VTECの作動タイミングが不自然」「街乗りでの扱いやすさはいいが、刺激が少ない」という意見もあります。
ツーリングや長距離ライドには安定感があって最適ですが、「ドキドキ感」や「スリル」を求める人には、少し淡白に感じられることが多いようです。
他のバイクとどう違う？VFR800Fの走行性能と乗り心地を比較
では、他のバイクと比較してVFR800Fの走行性能や乗り心地はどうなのか、具体的に見ていきましょう。
まず、VFR800Fはツーリングバイクとして高い評価を受けており、特に高速道路での安定感や、長時間のライディングにおける快適性が強みです。
例えば、同じホンダの「CBR650R」や「CBR1000RR」と比較すると、VFR800Fは重量が243kgとやや重く、操作性では若干不利に感じることがあります。
しかし、その重量のおかげで、高速域での直進安定性が抜群で、長距離走行でも疲れにくいという利点があります。
また、VFR800Fのサスペンションセッティングはやや硬めで、峠道などのワインディングロードでもしっかりしたコーナリングを楽しむことができます。ただし、こうしたセッティングが災いして、街乗りや市街地の段差や悪路では「少し硬すぎる」と感じるライダーもいます。
一方、ライバル車種の「カワサキ Z900」や「ヤマハ MT-09」と比較すると、VFR800Fはスポーティさでは一歩譲るものの、長距離ツーリングや旅先での快適性では圧倒的に有利です。
シートポジションやハンドル位置が、ライダーの姿勢に配慮された設計になっており、長時間の走行でも腰や手首への負担が少なく、ツーリングに特化した仕様になっています。
まとめると、VFR800Fはスポーツバイクとしての「刺激」や「加速力」ではライバルに劣る部分がある一方で、ツーリングや長距離走行の快適性においては高い評価を得ています。
つまり、「つまらない」と感じるかどうかは、どんな乗り方を求めるか次第だと言えるでしょう。
立ちゴケはしやすい？VFR800Fオーナーの実体験から考察
VFR800Fに乗っているライダーの中には「立ちゴケしやすいのでは？」と感じる人も少なくないようです。実際に、ネット上のオーナーの声やバイクフォーラムでの話題を見てみると、特に初心者や体格が小柄なライダーから「立ちゴケした」という報告を目にします。
VFR800Fは車重が243kgと重めのバイクで、取り回しが少し難しいと感じる人が多いです。
特に、駐車や信号待ちなどの低速時にバランスを崩しやすく、慣れないうちは立ちゴケのリスクが高いかもしれません。しかし、これはVFR800Fに限らず、重量級のバイク全般に言えることでもあります。
立ちゴケを防ぐためには、体格に合った車体コントロールや足つき性を重視することが大切です。
VFR800Fのシート高は809mmと、足つき性はそこまで悪くはありません。ただし、低速時のバランス取りに不安を感じる場合は、ハンドルを少し広めに取るカスタムやローダウンキットの装着など、カスタムで解消できる部分もあります。
実際のオーナーの体験談でも、「ローダウンしてから安定感が増した」「ハンドルの高さを調整してから立ちゴケしなくなった」という声もあります。
VFR800Fのエンジン熱問題：夏場の熱対策とメンテナンス方法
VFR800Fに乗っていると特に夏場、「エンジン熱がこもりやすい」と感じる人が多いようです。
これは、V型4気筒エンジンの特性と、排気管の取り回しによるものです。特にシート下やフレーム周辺が熱くなりやすく、渋滞時などではライダーの足に熱がこもることがしばしばあります。
一部のオーナーは、夏場の街乗りで「長時間乗ると太ももが熱い」といった体験をしています。こうしたエンジン熱対策として有効なのが、ラジエーターの清掃や冷却システムのチェックです。
特にラジエーターが汚れていると冷却効果が落ちるため、定期的なメンテナンスが重要です。
また、エンジンオイルを高温対応のものに変更することで、エンジン温度を下げる効果も期待できます。
さらに、ライダー自身でできる熱対策としては、エンジン周りに断熱材を追加するカスタムや、メッシュパンツを着用して通気性を確保する方法があります。
特に長距離ツーリングや夏場の渋滞では、このような対策が効果的です。
実際のオーナーからも「断熱材を導入してから熱がかなり軽減された」という声があり、こうした工夫がライディングの快適さに大きく貢献します。
中古市場でのVFR800Fの値上がり傾向：現在の価格帯を徹底調査
近年、中古市場でのVFR800Fの価格が上昇傾向にあります。
特に2020年代以降、VFR800Fの中古価格が平均で50万円から70万円程度に達しているケースが多く、状態の良いものやカスタム車両では80万円以上の価格がついていることもあります。
これは、新車の供給が少なくなりつつあることと、VFR800F自体の耐久性や信頼性が高く評価されているためです。
特に「低走行距離の個体」や「ワンオーナー車」など、状態の良いものは高値で取引されやすく、中古市場での価値が上がっている背景があります。
また、VFR800Fはツアラーモデルとしての人気もあり、長距離走行を想定した購入者が増えていることも値上がりの一因です。
一方で、カスタムされている車両については、純正状態を好むライダーにとっては評価が分かれることもあり、カスタム内容によっては価格が変動する場合があります。
例えば、マフラー交換や足回りの改造が施されているものは、好みによっては敬遠されることもあるため、中古市場での需要を見極めることが重要です。
現在の中古市場でVFR800Fを購入する際は、走行距離や整備履歴をしっかり確認し、レッドバロンなど信頼できるディーラーでの購入を検討するのも良いでしょう。価格は上がっているものの、その信頼性や長距離での安定感から、中古でも価値のある一台として人気を保っています。
カスタムの可能性と不人気の関係：VFR800Fの改造パーツ選びのポイント
VFR800Fのカスタムに興味があるライダーも多いですが、一部では「カスタムしにくい」という理由で不人気だと感じる人もいます。
これは、VFR800Fがスポーツツアラーとして、既に完成されたバランスの良い設計を持っているため、大幅な改造が必要ないと考える人が多いことが理由の一つです。しかし、実際にはVFR800Fにもさまざまなカスタムの可能性があります。
たとえば、マフラー交換は人気のカスタムのひとつで、純正の排気音が静かすぎると感じるライダーにとって、スポーティなサウンドに変えることで満足度を上げることができます。
特にアクラポビッチやヨシムラなどの高品質マフラーは、パワーアップ効果も期待できるため、性能向上を狙うライダーにはおすすめです。
また、サスペンションのカスタムも有効です。純正サスペンションはツーリング向けにやや硬めに設定されていますが、これを調整式のサスペンションに交換することで、乗り心地をさらに向上させたり、コーナリング性能をアップさせることが可能です。
特に、街乗りでも快適さを求める方にはオーリンズやナイトロンのサスペンションが人気です。
カスタムする際のポイントは、バランスを崩さないことです。VFR800Fは全体のバランスが非常に良いバイクなので、特定の部品だけを極端に改造すると、他の部分とのバランスが崩れ、乗り心地が悪くなることがあります。
例えば、マフラーを軽量化しすぎると、逆に低速トルクが減少する場合がありますので、慎重な選択が必要です。
VFR800Fの最高速・フルパワー時の馬力はどれくらい？他バイクとの比較
VFR800Fの最高速は約240km/hと言われており、これはツアラーバイクとしては非常に優れた性能です。エンジンはV型4気筒、排気量は781ccで、最高出力は107馬力（7,500rpm）を発揮します。
このスペックは、日常の走行やツーリングにおいては十分すぎるパワーですが、スーパースポーツバイクと比較すると若干控えめです。
たとえば、同じホンダのCBR650Rは98馬力、CBR1000RRは180馬力以上を誇ります。これらと比較すると、VFR800Fはツアラー寄りの設計であるため、加速性能や瞬発力では劣るものの、安定感のある走行が得意です。特に、高速道路や長距離ツーリングでその真価を発揮します。
一方、ライバル車であるカワサキ Z900やヤマハ MT-09などは、よりスポーティでパワフルな特性を持っています。たとえば、Z900は約125馬力、MT-09は115馬力を発揮しますが、これらのバイクは軽量な車体とスポーツ走行を前提に設計されているため、街乗りや峠道での瞬発力が強みです。
VFR800Fはこれらと比較すると、最高速や加速性能で劣る部分があるものの、長距離走行時の安定感や、荷物を積んでのツーリングにおいては他の追随を許さない性能を誇ります。そのため、「速さ」だけを求めるよりも、「安定した走り」や「快適なライド」を重視する人には適しています。
VFR800F中古購入ガイド：レッドバロンなどで買う時の注意点
VFR800Fを中古で購入する際、信頼できるショップを選ぶことが大切です。
特に、レッドバロンは全国的に店舗を展開しており、保証やアフターサービスが充実していることで知られています。中古バイクの購入でよく懸念されるのが「目に見えないトラブル」ですが、レッドバロンでは最大3年の保証が付いているため、初めての中古バイク購入でも安心感があります。
しかし、中古バイクを購入する際には、いくつかの注意点があります。まずは、走行距離です。一般的に、VFR800Fのようなツアラーバイクは長距離走行が得意ですが、それでも走行距離が多すぎるとエンジンやサスペンションに負担がかかり、メンテナンス費用がかさむ可能性があります。目安としては、3万km以下のものが理想的です。
また、整備履歴も重要です。特に、エンジンオイルや冷却水の交換、ブレーキパッドの交換などがきちんと行われているかどうかを確認しましょう。レッドバロンでは、整備履歴を確認できる場合が多いので、安心して購入できるメリットがあります。
さらに、VFR800Fのようなバイクは、カスタムされている場合も多いです。カスタムされたパーツが純正ではない場合、修理やメンテナンス時に部品の入手が難しくなる可能性があるため、どの程度カスタムされているかもしっかりチェックしましょう。
VFR800Xとの違いはここだ！不人気理由のモデル別比較
VFR800FとVFR800Xは、見た目や基本構造が似ているものの、用途や特性が大きく異なります。まず、VFR800Fは主にツーリング向けに設計されたスポーツツアラーであり、オンロード走行を得意としています。一方、VFR800Xはクロスオーバーモデルとして、オフロードや悪路にも対応できる設計がされています。
VFR800Xは、サスペンションが長めに設定されており、アドベンチャーバイクとしての性格が強いです。これにより、VFR800Fに比べて乗り心地が柔らかく、段差や未舗装路でも快適に走行できます。一方で、VFR800Fはよりスポーティな走行が得意で、高速道路や峠道での安定感があります。
不人気とされる理由のひとつには、どちらのモデルも中途半端に感じられるという意見があります。特に、VFR800Fはスポーツバイクとしては「重く」、ツアラーバイクとしては「過剰なパワー」と感じるライダーもいるようです。一方、VFR800Xはオフロード走行も可能ですが、専用のアドベンチャーバイクと比較すると「走破性が物足りない」という意見があります。
それでも、両モデルともに非常に完成度の高いバイクであり、どちらを選ぶかはライダーのニーズ次第です。オンロード主体であればVFR800F、オフロードも楽しみたいならVFR800Xといった形で、自分のライディングスタイルに合わせて選ぶのが良いでしょう。
ホンダVFR800Fは不人気なのか？を総括
VFR800Fが「不人気」とされる理由は、いくつかのポイントに集約されます。
- まず、「つまらない」と言われることが多い乗り味や、他のバイクと比較して個性的な走行性能が、賛否両論を呼んでいます。
- 重量バランスのせいかなのか、立ちゴケしやすいという声もあり、扱いが難しいという点も理由の一つです。
- エンジンの熱問題については、特に夏場に対策が必要で、メンテナンスが重要です。
- また、最近の中古市場では価格が上昇傾向にあり、カスタムの難易度も影響しています。VFR800Xとの違いも踏まえつつ、VFR800Fの独自性を理解することで、購入時の判断に役立つでしょう。