
KTM 250デュークの整備で「このボルト何N·mだっけ?」をなくすために、よく触る箇所をカテゴリ別に一枚へ集約しました。エンジン外装・吸排気・ハンドル周り・ブレーキ・アクスル・サス・外装小物までを表形式で一覧化。増し締めや消耗品交換、車検前点検の時短に役立つ実用リストです。年式差で値が変わる箇所は作業前に実車のマニュアルで最終確認し、安全関連(ブレーキ/ステアリング/懸架)は必ず規定値を厳守してください。
KTM 250デューク 締め付けトルク一覧表
(注:年式・仕様で一部値が異なる場合があります。単位はN·m)
エンジン周り(外装・補機・吸排気・点火)
部位・ボルト名 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
スターターモーター固定ボルト | M6 | 12 |
タイミングチェーン・テンショナー固定ボルト | M6 | 12 |
テンショナーレール固定ボルト | M6 | 12 |
テンショナー解放用ボルト | M6 | 6 |
バルブカバー固定ボルト | M6 | 12 |
ウォーターポンプカバー固定ボルト | M6 | 12 |
エキゾーストフランジ・ナット | M8 | 22 |
インテークマニホールド(ヘッド側)ナット | M8 | 20 |
スクリュープラグ(エンジン側) | M8 | 12 |
バランサーシャフトギヤ固定ボルト | M8 | 25 |
スパークプラグ | — | 12 |
オイルフィルターカバー固定ボルト | M5 | 8 |
イグニッションパルスジェネレーター固定 | M5 | 6 |
オイルノズル | M5 | 6 |
ギアポジションセンサー固定 | M5 | 6 |
ハーネス/ステー保持(各部) | M5 | 6–8 |
燃料系・インテーク
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
スロットルボディクランプ(エアボックス側) | — | 5–6 |
スロットルボディクランプ(インマニ側) | — | 5–6 |
インテークマニホールド取付ボルト | M6 | 10–12 |
インジェクター保持ボルト | M5 | 6 |
フューエルレール固定 | M6 | 8–10 |
フューエルタンク前側ピボット | — | 10 |
フューエルタンク後端ボルト | — | 8–10 |
フューエルポンプユニット固定 | M5 | 6–8 |
EVAPキャニスターブラケット | — | 6–8 |
冷却系
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
ラジエーター上部ブラケット | — | 6–9 |
ラジエーター下部ブラケット | — | 6–9 |
ラジエーターファン固定 | — | 6–8 |
ファンシュラウド固定 | — | 6–8 |
ラジエーターホースバンド(スクリュー) | — | 3–4 |
サーモスタットハウジング固定 | M6 | 10–12 |
リザーバータンク固定 | — | 3–5 |
冷却ドレン(WP側/経路) | — | 8–10 |
電装・センサー類
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
イグニッションコイル固定 | — | 8–10 |
クランクポジションセンサー固定 | M5 | 6 |
スロットルポジションセンサー固定 | M4–M5 | 5–6 |
O2(ラムダ)センサー | M18×1.5 | 18–20 |
ECU本体固定 | — | 4 |
レギュレーター/レクチファイア固定 | — | 8–10 |
メイン/スターターリレー固定 | — | 6–8 |
ABSユニットブラケット | — | 8–10 |
ABSホイールセンサー(前/後) | — | 5–6 |
ABSセンサーブラケット | — | 6–8 |
アースポイントボルト | — | 8–10 |
バッテリーホルダー/クランプ | — | 6–8 |
ヒューズボックス固定 | — | 4–5 |
ハンドル・コックピット
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
ハンドルバークランプボルト | — | 21 |
トップブリッジ クランプボルト | — | 11 |
マスターシリンダークランプ | — | 8–10 |
ブレーキレバーピボット | — | 8–10 |
クラッチレバーピボット | — | 8–10 |
ミラーステー(クランプ側) | — | 20–25 |
スイッチボックス固定ネジ | — | 3–4 |
スロットルハウジング固定ネジ | — | 3–4 |
ハンドルバーエンドボルト | — | 8–10 |
メーターバイザー/メーターステー | — | 6–9 |
ヘッドライトマスク/ユニット固定 | — | 8–10 |
フロント足まわり
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
フォークボトム固定(スタブ) | — | 15 |
フロントアクスルナット | — | 45–60 |
アクスルピンチボルト(片側) | — | 15–20 |
トリプルクランプ下側ボルト | — | 11 |
フロントフェンダー取付 | — | 5–6 |
フロントブレーキディスクボルト | — | 25 |
フロントブレーキキャリパー取付 | — | 25 |
ブレーキライン バンジョーボルト | — | 22–24 |
ステアリングヘッド
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) / 手順 |
---|---|---|
ステム上側ナット | — | 53 |
ステアリングヘッドナット(段付)Step1 | — | 55 |
ステップ2 | — | 反時計回りに2回転戻す |
ステップ3 | — | 5 |
ステップ・ペダル・リンク
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
ライダー用フロントフットレストブラケット | — | 25 |
同上(エンジンキャリア結合) | — | 25 |
パッセンジャーフットレストブラケット | — | 25 |
シフトレバー固定 | — | 16 |
シフトリンケージ固定 | — | 9 |
フットブレーキレバー | — | 9 |
ブレーキレバー調整ナット | — | 9 |
ブレーキペダルピボットナット | — | 9–12 |
ブレーキライトスイッチ固定 | — | 4–5 |
駆動系・ホイール
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
リアアクスルナット | — | 85–95 |
スプロケットキャリアナット | — | 60–65 |
リアスプロケットナット | — | 25–30 |
チェーンアジャスター固定ナット | — | 20–25 |
チェーンスライダー固定 | — | 8–9 |
チェーンガード固定 | — | 4–5 |
リアブレーキディスクボルト | — | 25 |
リアブレーキキャリパー取付 | — | 25 |
リアブレーキリザーバータンク取付 | — | 3 |
スイングアーム・サスペンション・スタンド
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
スイングアームピボットナット | — | 95–105(または100) |
リアショック上側 | — | 40–45 |
リアショック下側 | — | 30–35 |
サイドスタンドブラケット | — | 25 |
サイドスタンド本体 | — | 22–25 |
サイドスタンドスイッチ | — | 5 |
エンジンマウント・エキゾースト
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
エンジンキャリア(エンジン側) | — | 45 |
エンジンキャリア(フレーム側) | — | 24–25 |
サイレンサー固定 | — | 24 |
エキゾーストクランプ | — | 20 |
O2センサー(排気管) | M18×1.5 | 19–20 |
外装・シート・テール/フェンダー・小物
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
サイドパネル固定ボルト | — | 3–5 |
テールカウル/リアサイドパネル | — | 3–5 |
ライセンスホルダー | — | 7–9 |
ライセンス灯 | — | 4–5 |
リアスプラッシュガード | — | 7–9 |
シート固定(前/後) | — | 8–10 |
シートロックストライカー | — | 6–8 |
グラブハンドル/タンデムグリップ | — | 20–25 |
フロントスポイラー/アンダーカバー | — | 7–9 |
ウインカー本体ナット | — | 5–6 |
ミラーナット(左:M10 LH、右:M10) | — | 各45 |
収納・アクセサリー
部位 | 規格 | 規定トルク (N·m) |
---|---|---|
ツールトレイ/書類ホルダー | — | 3–4 |
USB/ACC電源ステー | — | 4–6 |
マウント台座(スマホ等) | — | 4–6 |
汎用のバイクのねじトルク値(目安・鋼ボルト/ドライ)
ねじ | ピッチ | 強度区分 8.8 | 強度区分 10.9 |
---|---|---|---|
M4 | 0.7 | 2.1 N·m | 3.1 N·m |
M5 | 0.8 | 4.3 N·m | 6.1 N·m |
M6 | 1.0 | 7.5–9 N·m | 11–12 N·m |
M8 | 1.25 | 18–22 N·m | 26–30 N·m |
M10 | 1.5 | 40–44 N·m | 52–58 N·m |
M12 | 1.75 | 70–80 N·m | 90–100 N·m |
M14 | 2.0 | 110–120 N·m | 135–150 N·m |
M16 | 2.0 | 170–200 N·m | 210–260 N·m |
使い方のヒント(そのまま掲載可):ブレーキ・懸架・ステアリングは指定値厳守。アルミ雌ねじは一般値より低め、Oリング介在部は低トルク+均等締め、角度締め部は「N·m+角度○°」を置き換えないこと。
おすすめのトルクレンチ
バイク整備で一番やってはいけないのが、感覚だけでボルトを締めてしまうことです。
「まだ回るから大丈夫だろう」と思って力を入れすぎると、ねじ山が潰れてしまったり、逆に緩すぎて走行中に部品が外れてしまう危険性もあります。
今回ご紹介した締め付けトルク一覧を正しく活用するためには、トルクレンチの使用が必須です。
ブレーキや足回りのボルトが緩むと命に関わるリスクにつながります。
「自分で整備するなら必ず1本持っておくべき」と言える工具がトルクレンチです。
実際に私も使っていますが、安心感と仕上がりの確実さがまったく違うので、まだ持っていない方にはぜひ導入をおすすめします。
SK11(エスケー11) デジタルトルクレンチ
3~60N・m に対応。
京都機械工具(KTC) 12.7
30~140N・m に対応
関連記事
おすすめのトルクレンチに関しては下の記事でも詳しく紹介しています↓
>>バイク用 おすすめのトルクレンチを徹底比較|選び方も解説
参考記事
価格帯が安いトルクレンチを探しているなら「GOYOJO」というメーカの製品が5000円前後で購入できてコスパがいいです↓
>>GOYOJOトルクレンチ徹底ガイド|どこの国のメーカー?会社情報・評判・説明書・使い方まで網羅
まとめ
本記事のトルク表を使えば、作業手順中の“迷い時間”をぐっと短縮できます。特にブレーキキャリパー、アクスルナット、ステアリング系は再確認を徹底し、雌ねじ材質(アルミ/鉄)やワッシャ・ねじロック剤の指定も忘れずに。今後は年式差分(2017–2023/2024–)の追補や、内部系の段階・角度締めテンプレも順次拡張予定です。ブックマークしてメンテの相棒にどうぞ。
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