
「GPZ1100は不人気って本当?」――結論から言うと、“空冷(1981–1985/1089cc・DFI・2バルブ)”と“水冷(1995–1998/ZX1100E・1052cc・DOHC4)で“不人気”の理由がまるで違うから、用途と好み次第で評価は大きく変わります。空冷は旧車らしい鼓動感と所有欲が魅力な一方、EFI(DFI)や経年劣化パーツのケアがネック。水冷はZZR系譜の余裕あるトルクとツアラー寄りの性格、装備重量260kg前後・シート高約790mmという現実が“軽快ニンジャ”のイメージとズレやすい点が誤解の源です。
本記事では、空冷/水冷のスペック差と“不人気”と呼ばれる具体要因(重量・熱・整備性・パーツ供給・デザイン評価・ポジション/足つき)を比較表で整理。さらに購入前チェックリスト30項目で、保管環境・用途一致・予算・部品確保・冷却/電装の弱点まで潰します。
「街乗り中心で軽快さが最優先」「ロングツーリング重視で二人乗りも想定」「旧車整備を楽しめるか」――あなたの条件に照らすと**“所有欲の空冷/実用の水冷”のどちらが後悔しにくいかが、数分で判断できます。まずは空冷/水冷それぞれの“不人気”とされる根拠**から確認していきましょう。
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結論|GPZ1100は「空冷(1981–1985/1089cc・DFI・2バルブ)」と「水冷(1995–1998 ZX1100E/1052cc・DOHC4・Keihin36mm・ABS設定)」で“不人気”の理由が違う
空冷は旧車らしい鼓動感と所有欲が強み。ただしDFI(電子燃料噴射)や経年劣化パーツのケアが難しく、重量や夏場の発熱も相まって街乗り評価が割れやすい――これが“敬遠=不人気”とされる主因です。一方、水冷ZX1100EはZZR系譜の1052cc・4バルブでツアラー寄りの性格。高速巡航や二人乗りは得意ですが、装備重量260kg前後/シート高約795mm/ツイン300mmディスク+ABS年式ありという実数が“軽快ニンジャ”のイメージとズレ、重さ・取り回し・デザイン評価で好みが分かれます。結論、用途(通勤・街乗り・ロング・二人乗り)と整備スタンスで最適解は変わります。
まずは3行で要点|所有欲の空冷/実用の水冷/用途優先で選ぶ
- 所有欲=空冷(1981–85):1089cc・DFI・2バルブ。熱と重量、古い電装/ゴム類の対策が前提。
- 実用=水冷(1995–98 ZX1100E):1052cc・DOHC4・Keihin 36mm×4・ABS年式あり。高速/タンデムは得意、取り回しは重め。
- 判断軸は3つ:①用途(街乗りvsロング)②保管/整備環境(空冷のDFI・水冷の冷却系)③体格/足つき(約795mm)。
モデル概説と主要スペックの違い
空冷と水冷は「同じGPZ1100でも性格が別物」。まずは骨格と数値をそろえておきましょう。検索意図(空冷/水冷の違い、不人気の根拠)を最短で理解できます。
空冷GPz1100(B1/B2/A1/A2|1981–1985)基本スペック:1089cc・電子燃料噴射(DFI)・2バルブ・5速・A系はUni-Trak採用
- エンジン:空冷・直列4気筒・DOHC 2バルブ、1089cc(DFI=電子燃料噴射採用)
- トランスミッション:5速
- フレーム:スチール系ダブルクレードル
- 足まわり:B系=ツインショック、A系=Uni-Trak(モノショック)/前後ディスク
- キャラクター:旧車らしい鼓動感と直線トルク、夏場の発熱と重量が街乗りでネックになりがち
- 注意点:**DFI(センサー/ハーネス/ゴム類)**の経年ケア、純正度と状態で相場が大きく変動
水冷GPZ1100(ZX1100E|1995–1998)基本スペック:1052cc・DOHC4バルブ・Keihin CVK36×4・6速・シート高約790–795mm・乾燥約242kg/装備約268kg・前300mmツインディスク・ABS設定年式あり(96〜)
- エンジン:水冷・直列4気筒・DOHC 4バルブ、1052cc(Keihin CVK36×4)
- 国内出力の目安:97PS/9.0kgf·m前後(年式・仕様で差あり)
- トランスミッション:6速
- 足まわり:前300mmツインディスク、後大型ディスク/一部年式にABS設定
- ポジション/寸法:シート高約790–795mm、乾燥約242kg/装備約268kg
- キャラクター:ZZR系譜の余裕トルクとスポーツツアラー寄りの安定感。取り回しは重めで“軽快ニンジャ”のイメージとは別物
「不人気」と言われる主因(空冷)
空冷GPz1100は“旧車としての魅力”が強い反面、街乗りでの取り回し・夏場の発熱・年式なりのメンテ負荷が評価を割らせます。結果として「不人気」と検索されやすいのは、維持のハードル=所有条件が限られるからです。以下で実際にネックになりやすいポイントを具体化します。
重量感と熱対策|250kg級+夏場の発熱・街乗りの取り回し
- 取り回し:空冷4発+大柄な車体でUターンや狭路が苦手。低速域でのフロント切り返しに体力と慣れが必要です。
- 街乗り・渋滞:油温・ヘッド周りの熱滞留が起きやすく、夏場はニーグリップ部の熱が気になる場面も。
- 対策のコツ:プラグ熱価・点火/燃料の整備適正化、二次エア対策、遮熱・導風パーツ、走行風を当てられるルート選びで体感温度を下げると疲労が激減します。
EFI(DFI)と経年劣化|センサー類・ハーネス・ゴム類のケア難度
- DFIの肝:センサー・コネクタ・ハーネスの健全性が出力安定と始動性を左右。接点酸化・導通不良が典型的トラブルです。
- ゴム/樹脂の硬化:吸気ブーツ・負圧ホース・Oリングの劣化は二次エアや燃調狂いの原因に。燃圧・点火時期・TPS調整を“基準から”整えるのが王道。
- よくある回避行動:入手性や整備性からキャブ化を選ぶ個体もありますが、オリジナル性や保安基準・同等性の扱いなどデメリットとのトレードオフを理解して選びましょう。
- 電装全般:レギュレーター、メインハーネスの経年クラック、アース不良の電圧降下は要点検。予防整備で信頼性は大きく改善します。
2025年時点の流通と相場傾向|オリジナル度・外装状態で価格差
- 流通量:玉数は少なめ。年式・仕様(B1/B2/A1/A2)・オリジナル度で相場が大きく上下します。
- 価格が動く要因:
- 純正外装の状態(塗装・デカール・タンク内部)、フレーム刻印・マッチングの整合性
- EFIを含む電装の健全性(再現性ある始動・アイドル・再加速)
- 足回りのオーバーホール歴(フォーク・ステム・ブレーキ)と消耗品の新しさ
- 買い方のコツ:整備履歴のエビデンス(作業明細・写真)と始動〜暖機〜試走の一連チェックで“隠れ費用”を見抜く。**保管環境(屋内・除湿)**の情報取得も価格判断に有効です。
「不人気」と言われる主因(水冷)
水冷GPZ1100(ZX1100E)はZZR系の1052cc・DOHC4を積み、性格はスポーツツアラー寄り。長距離の安心感は高い一方で、取り回しの重さ・期待とのギャップ・年式相応の整備ポイントが“敬遠=不人気”と語られやすい理由です。
立ち位置の誤解|ZZR1100系エンジン+スチール骨格=“スポーツツアラー寄り”
- ネーミングの罠:「GPZ=ニンジャ=軽快で鋭い」という先入観に対し、実体は安定志向のビッグツアラー。
- 車体キャラクター:直進安定&余裕ある巡航が得意。反面、低速域や狭所では重さが前に出やすく、切り返しで“鈍い”印象につながります。
- 競合の影:同時期のZZR1100やのちのZX-9R/ZX-12R系の“華”に埋もれ、デザイン評価も派手さに欠けると言われがち。
数値で見る印象|国内97PS/1052cc/約242–268kg/前300mm×2・後大径ディスク
- 出力特性:国内仕様で約97PS・9.0kgf・mクラス。実用域の太いトルクで“速いのに速そうに見えない”優等生タイプ。
- 重量感:乾燥約242kg/装備約268kg。市街地の取り回し・押し引きで体感差が大きく、初心者や小柄な方は負担を感じやすい。
- 制動系:前300mmツインディスク+後大径ディスク(年式によりABS設定)。直進での安心感は高いものの、初期制動の立ち上がりに物足りなさを感じる個体も(パッド番手・ホース経年で体感差が出ます)。
- ポジション:シート高約790–795mmの“低すぎず高すぎず”。着座面が広くロングは楽、ただし足つきはつま先〜土踏まずで個人差が出やすい。
期待ギャップ|“ニンジャ”の俊敏さ想像→実際は安定志向/ABS有無で装備差
- ハンドリング:ワインディングで“切り返して速い”よりも、ラインを外さず一定荷重で走るのが得意。ここが「思ったより重い」という声の源。
- 装備差:ABS有無や年式差でブレーキフィールや安心感が変わるため、試乗や公道での減速テストで見極めたいポイント。
- 維持のクセ:
- 冷却系:ラジエター・ホース・サーモ・ファンリレー・メカニカルシールなど経年劣化の要所。夏の渋滞でファン作動〜復帰の挙動チェックが必須。
- 吸排気・燃料:Keihin CVK36のダイヤフラム硬化、同調ズレ、負圧ホース/エアクリブーツの硬化でアイドル不安定→要OH。
- 足回り:フォークの沈み込み量・伸び側減衰の弱りが出やすい年式。油面・スプリングとリンク周りのグリスアップで印象が一変。
- 改善の打ち手:ブレーキホース刷新+パッド番手見直し、フォークOH&スプリング適正化、タイヤ銘柄の更新、軽量バッテリー等で“重さ由来の不満”はかなり緩和できます。
空冷 vs 水冷の比較早見表(年式・排気量・燃料供給・バルブ数・重量・ブレーキ径・用途適性)
観点 | 空冷GPz1100(B1/B2/A1/A2|1981–1985) | 水冷GPZ1100(ZX1100E|1995–1998) |
---|---|---|
型式・系譜 | B→Aでツインショック→Uni-Trakへ | ZX1100E。実質はZZR系譜のスポーツツアラー寄り |
排気量 | 1089cc | 1052cc |
冷却 / バルブ | 空冷 / DOHC 2バルブ | 水冷 / DOHC 4バルブ |
燃料供給 | DFI(電子燃料噴射) | Keihin CVK36×4(キャブ) |
変速機 | 5速 | 6速 |
参考重量 | 約250kg台(装備) | 乾燥約242kg / 装備約268kg |
ブレーキ | 前後ディスク(年式差あり) | 前300mmツイン / 後大径(年式差あり) |
ABS | ― | 設定あり(年式により) |
足つき / 姿勢 | 旧車的で広めの着座、停車時は熱が気になりやすい | シート高約790–795mm、ロングで楽だが取り回しは重め |
得意シーン | 旧車の味・直線巡航・のんびりツーリング | 高速巡航・二人乗り・長距離ツーリング |
不人気と言われる要因 | 熱・重量・年式相応の電装/DFIケアの難度 | “軽快ニンジャ”とのギャップ、重量感、デザイン評価の割れ |
整備の要点 | DFIセンサー/ハーネス、ゴム/樹脂の再生、二次エア対策 | 冷却系(ラジエター/ホース/サーモ/ファン)、CVK36のOH・同調、足回りのO/H |
向くユーザー | 旧車整備を楽しめる人/オリジナル志向 | ロング&タンデム派/実用性重視 |
中古選びの着眼点 | 純正度・配線健全性・EFIの始動/再加速 | 冷却ファン作動・油温管理・ABS有無・ブレーキ&サスの現物状態 |
早見結論
- 所有欲優先で“旧車の味”を楽しむなら → 空冷。ただしDFI/電装の手間を楽しめる人向け。
- 実用/ロング優先で安定と余裕を求めるなら → 水冷(ZX1100E)。ただし重量由来の取り回しは割り切りが必要。
- “不人気”の正体は用途と期待像のミスマッチ。あなたの使い方に照らすと最適解は自然に定まります。
買う前のチェックリスト30項目(保管環境/用途一致/部品確保/冷却・電装・足回り/維持費・車検・保険)
- 用途の優先順位:街乗り・ロング・タンデム・ワインディングのどれを最重視?(GPZ1100は“用途適合”が満足度を左右)
- 走行環境の現実:渋滞が多い都市部か、郊外・高速主体か(渋滞が多いなら空冷の“熱”、水冷の“ファン作動”に注目)。
- 保管場所:屋内・除湿保管の可否(旧車の外装/電装保存に直結)。
- 体格と足つき:シート高約790–795mm(水冷)/空冷はシート幅広め。実車で両足接地と取り回しを確認。
- 押し引きテスト:傾斜・狭所でのUターンを想定。装備重量260kg級(水冷)に無理がないか。
- 予算の配分:車体価格だけでなく、購入後の“初期整備”と“予備部品”の費用枠を確保。
- 整備記録の有無:前オーナーの作業明細・写真・時期。エンジン/足回り/電装の履歴は価値。
- 車体フレーム確認:打痕・歪み・再塗装の有無、ステム回りのガタや違和感。
- マッチングの整合性(空冷):フレーム・エンジン番号、外装ロゴの年代整合。
- 外装の純正度:タンク・カウル・スクリーン等の社外化有無と状態(純正度は相場に影響)。
- DFI作動(空冷):始動性・アイドル安定・再加速時のツキ。センサー/コネクタ接触不良の兆候はないか。
- 燃料系の健全性:タンク内部サビ、燃料ホース硬化、燃圧漏れ(空冷DFIは特に要確認)。
- キャブの状態(水冷):Keihin CVK36のダイヤフラム硬化・同調ズレ・パイロットスクリュー戻し回転。
- 吸気系の二次エア:エアクリブーツ・負圧ホースの硬化/ひび割れ(空冷/水冷ともに定番)。
- 圧縮確認:可能なら各気筒の圧縮値を点検し、ばらつきと再現性を確認。
- 冷却系(水冷):ラジエターのコア潰れ・ホース膨らみ・サーモ作動、ファンON/OFFの閾値と復帰。
- 水漏れ痕(水冷):ポンプ周り・メカニカルシール・ドレン付近の滲み。
- オイル滲み(両者):ヘッド/ヘッドカバー・クラッチカバー・ドレン周り。空冷はヘッド周りのにじみを要観察。
- 発電/充電系:レギュレーター・ステータの発熱/電圧、アイドル〜3,000rpmの充電挙動。
- ハーネス&アース:メインハーネス被覆劣化、アースポイントの腐食、コネクタの緑青。
- 始動系:セル・リレーの反応、クランキング速度、再始動性。
- フロントフォーク:インナーチューブ点錆/段付き、オイル漏れ、左右ストローク差。
- リアショック/リンク:ガタ・異音・グリース切れ。Uni-Trak(空冷A系)やリンクのOH履歴。
- ブレーキ系:ローター厚・摩耗段差、パッド残、マスター・キャリパーのシール劣化。
- ブレーキホース:純正ゴムの年数。ステンメッシュ化の有無と効果(握り代/初期制動)。
- タイヤ:製造週・硬化・ひび割れ。銘柄でハンドリング印象が大きく変化。
- ポジション:ハンドル・ステップ・シート高さ。社外化で“軽快さ/安定感”のバランスが崩れていないか。
- 排気/音量:社外マフラーの車検適合、音量証明、触媒有無。
- 保険・救援:任意保険のロードサービス、旧車向け特約の有無。
- 初年度総額:車体+登録・税+初期整備(油脂/冷却/ゴム/ブレーキ/足回り)+予備部品の合計を“見える化”。
ポイント:
- 空冷(1981–85/1089cc・DFI・2バルブ)はDFI/電装・吸気周りの健全性が満足度のカギ。
- 水冷(1995–98 ZX1100E/1052cc・DOHC4・CVK36・ABS年式あり)は冷却系・CVK36・足回りの現物状態が要。
- どちらも“重さ”は事実。押し引き→低速ターン→減速テストの順で実車確認するのがベストです。
失敗しない選び方の結論|空冷=整備・純正志向/水冷=冷却系・ブレーキ・サスの現物重視
結論はシンプルです。“空冷=旧車整備を楽しめる人”“水冷=ロング実用と安定重視の人”。そのうえで、以下の観点を押さえれば「不人気=後悔」に直結しません。
ケース別の最短回答
- 通勤・街乗り中心(低速多め/取り回し重視):水冷(ZX1100E)。重さはあるものの発熱管理と扱いやすいトルクで疲れにくい。
- ロングツーリング・二人乗り主体:水冷(ZX1100E)。直進安定+余裕ある巡航性能。ABS付き年式なら安心感アップ。
- 週末のんびり&“旧車の味”を楽しみたい:空冷(1981–85)。鼓動感・所有欲が主役。DFIと電装の手を掛ける前提で。
- 小柄・非力で押し引きに不安:どちらでも要試乗。**水冷の装備重量(約268kg)**は必ず押し引きテストで確認。
空冷(1981–1985, 1089cc・DFI・2バルブ)を選ぶ前の着眼点
- DFIの健全性:冷間〜暖機〜再加速のツキとアイドル安定。コネクタ酸化/ハーネス硬化は要点検。
- 二次エア/吸気経路:負圧ホース・エアクリブーツ・Oリング劣化は症状に直結。
- 純正度と外装状態:再塗装・デカールの品質、タンク内サビ。オリジナル度が価格と満足度を左右。
- 熱対策の現実:真夏の発熱は“仕様”。遮熱・導風・点火/燃調の基本整備で体感温度を下げる。
水冷(1995–1998 ZX1100E, 1052cc・DOHC4・CVK36・ABS設定)を選ぶ前の着眼点
- 冷却系フルチェック:ラジエターコア/ホース膨らみ/サーモ作動/電動ファンON/OFFと復帰温度。
- キャブ(Keihin CVK36):ダイヤフラム硬化/同調ズレ/パイロット系でアイドル乱れ→OH&同調で改善可。
- 足回りの現物:フォークのオイル漏れ・沈み込み特性/リンクグリス切れ。OH履歴があれば安心。
- ブレーキとABS:ホースの年数・パッド番手、ABS付き年式の警告灯自己診断を確認。
実車チェックの手順(どちらにも有効)
- 冷間始動→暖機→再始動で電装・燃調の再現性を見る。
- 定常走行→再加速→エンブレ→停止の一連で息継ぎ・ノッキング・振動を確認。
- 渋滞想定で水温/油温の推移、ファン作動(水冷)を実地でチェック。
- 制動テスト:初期制動の立ち上がり・連続制動のフェード感。
- 押し引き/低速Uターン:重量を“身体で理解”してから契約へ。
初期整備の目安と優先順位
- 最優先:油脂全交換(エンジン・ブレーキ・クラッチ・冷却液)/ゴム類・ホース類刷新/バッテリー。
- 安全系:ブレーキホース(可能ならステンメッシュ)+パッド/ローター厚点検。
- 走行系:タイヤ新調(銘柄でハンドリングが激変)/フォークOH/リンク周りグリスアップ。
- 燃調・点火:空冷はDFI点検、水冷はCVK36の同期とエア系シール確認。
価格と価値の考え方
- 低走行=無条件に高評価ではない:旧年式はゴム・電装の経年が走行距離と比例しない。
- 高走行でも整備履歴が強い:明細・写真・日付の“証拠”が価値。ショップの得意分野(旧車/ツアラー)も要確認。
総括:
- 空冷は「整備を楽しめる/純正度を上げたい」人に刺さる。手を掛けるほど愛着も価値も高まります。
- 水冷は「ロング・タンデム・安定優先」の実用派に。冷却・ブレーキ・サスの現物が良い個体を選べば満足度は高いです。
- “不人気”の正体は期待像とのミスマッチ。あなたの用途に合わせて選べば後悔しません。
よくある質問(FAQ)
ZX1100Eの“フルパワー化”は可能?(合法範囲・費用感・注意点)
- 前提:水冷GPZ1100(ZX1100E, 1995–1998)はキャブ仕様(Keihin CVK36×4)。出力は吸排気・点火・ギア比・排ガス/騒音規制で抑えられています。
- 一般的な手順の方向性:吸排気の適正化(純正前提のリフレッシュ)→キャブ同調/セッティング → 点火系の健全化。ここまでで“本来性能”に近づけるのがまず安全。
- やり過ぎ注意:社外マフラー・エアクリ改造・ジェット交換など出力や音量に影響する改変は**車検適合(騒音・排ガス)**を厳守。保安基準に適合しない改造はNGです。
- 費用感の目安:キャブOH&同調・消耗品交換・点火系と吸気系の再生だけでも数万円〜十数万円。フルパワー“化”をうたう改変は合法性と実益をショップと要相談。
- 結論:まずは整備で落ちた性能を回復→用途内でセッティング微調整。車検適合を外れる改造はしないのが鉄則です。
“ニンジャ仕様”(外装・ハンドル・足回り)にする価値とリスク
- 価値(見た目/ポジション):ビキニカウル・セパハン風・リアフェンダー周りなどで**「軽快ニンジャ」風の雰囲気を楽しめます。ハンドル/ステップ変更で前傾寄りの操作感**に寄せることも可能。
- 実走の体感:重心・荷重移動・ヒラヒラ感は“骨格の性格”に依存。見た目がニンジャでも、性格はツアラー寄りという前提で期待値を調整しましょう。
- リスク:
- 保安基準/構造変更が必要になるケース(ウインカー位置/灯火類/全幅など)。
- 干渉・視界・操舵角(セパハン化やカウル変更時)/配線延長・取り回しの作り込みが必要。
- 保険/査定:改造点が多いと売却時の評価が安定しにくい。
- おすすめ:まずはボルトオン範囲の軽整備+足/ブレーキのリフレッシュで“走りの質”を上げてから、見た目の変更へ段階的に。
空冷DFIの維持は現実的?代替センサー・リプロ部品・流用の可否
- 現実性:現実的。ただし手間はかかるが正直なところ。コネクタ酸化・ハーネス硬化・センサー劣化を一点ずつ潰せば始動性・アイドル・再加速は蘇ることが多いです。
- 部品調達:
- 消耗/汎用系(ホース・Oリング・端子類)は現行品で代替・流用しやすい。
- 専用品(特定センサー/カプラ形状)は中古・リプロ・修理サービスの活用が鍵。
- 流用の考え方:年代・電気特性・形状が合っても抵抗値や出力特性が異なると燃調/点火に悪影響。安易な流用は避け、実測と基準値で確認しましょう。
- 代替案:どうしても維持難度が高い個体はDFIを前提に整備できるショップを探すか、オリジナル性を保った範囲での補修を。キャブ化は選択肢ではあるものの、純正度低下・車検適合・再販価値の観点で慎重に。
まとめ|“所有欲の空冷/実用の水冷”——通勤・ツーリング・二人乗り・保管条件で最終判断
- 空冷(1981–1985/1089cc・DFI・2バルブ):旧車の味と所有欲が魅力。DFI/電装・吸気の手入れが楽しめる人ほど満足度が高い。
- 水冷(1995–1998 ZX1100E/1052cc・DOHC4・CVK36・ABS年式あり):ロング/タンデムの安定と余裕が強み。冷却系・ブレーキ・サスの現物状態が優良な個体を選ぶ。
- “不人気”の正体は期待像と用途のズレ。あなたの使い方(街乗り・高速・二人乗り・保管環境・体格)に沿って選べば後悔しにくい一台になります。
- 最後にもう一度:押し引き→低速Uターン→制動→渋滞想定の温度管理まで、実車チェックを丁寧に。数字よりも**“あなたの現実”に合うか**がすべてです。
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