
ビッグスクーターの原点ともいえるホンダ フュージョン。
いま再び中古市場で注目を集めていますが、実際のオーナーからは「弱点が多い」「壊れやすい」「ダサいと言われる」といった声も。
しかし、それらは正しい理解と整備・カスタムで“個性”に変えることができます。
本記事では、フュージョンの実際の弱点と対策を、実例ベースで徹底解説。
走行性能・デザイン・耐久性・最高速のリアルなデータをもとに、購入前に知っておくべきポイントを整理します。
これを読めば、「買ってよかった」と思えるかどうかを明確に判断できるはずです。
この記事でわかること
・ホンダフュージョンの主な弱点とその原因
・「ダサい」と言われる理由とおしゃれに見せるコツ
・壊れやすい部位と予防整備・カスタム対策
・最高速の実測値とチューニングによる変化
結論|ホンダフュージョンの弱点は「加速・制動・重量感」——買う前の着地
ホンダフュージョンは、そのスタイリッシュなロング&ローのデザインと独特の存在感で、今なお中古市場で根強い人気を誇る250ccスクーターです。
しかし、見た目のカッコよさとは裏腹に、乗り出してから「思ったより重い」「加速が鈍い」「止まりづらい」と感じる人も多く、いくつかの明確な弱点が存在します。
具体的には、発進加速の鈍さ・ブレーキの制動力不足・全長の長さによる取り回しの悪さの3点が代表的。
これらは設計年代(1980年代の構造)や車重(約170kg超)に起因する部分が大きいですが、カスタムや整備で改善可能です。
フュージョンは「古いけど味がある」バイク。
その良さを最大限に楽しむためには、弱点を理解して上手に付き合うことがポイントになります。
この記事では、そのリアルな実態と改善策を具体的に解説していきます。
本記事でわかること|「弱点」「ダサい」「壊れやすい」「最高速」を先に整理
この記事では、以下の4つのテーマを中心に、実際のユーザー目線で解説していきます。
- ホンダフュージョンの弱点とその対策(加速・制動・重量感)
- 「ダサい」と言われる理由と、見た目をスタイリッシュに見せる方法
- 壊れやすい部位と、予防整備・交換時期の目安
- フュージョンの実測最高速と、チューニングによる変化
これらを読むことで、購入前に後悔しない判断ができるようになります。
それでは次に、「どんな使い方をすると後悔しやすいのか」から見ていきましょう。
まず答え|後悔しやすい使用シーン3つ(通勤高速/取り回し苦手/整備に時間なし)
ホンダフュージョンは見た目の存在感と独自のスタイルが魅力ですが、使用シーンによっては「後悔した」と感じるケースもあります。
とくに以下の3つに当てはまる人は、購入前に少し立ち止まって考えたほうがいいかもしれません。
通勤・高速道路をメインに使う人
フュージョンの発進〜60km/hまでの加速は、同クラスのフォルツァ(MF13)やマジェスティ250と比べると明らかに鈍いです。
これはCVT特性と車重(約170kg)が影響しており、スタートダッシュでは後続車に置かれやすい傾向があります。
また、最高速はメーター読みで110km/h前後(実測約100km/h)と、高速巡航ではパワー不足を感じやすいレベル。
通勤やバイパス中心の用途には不向きと言えます。
取り回しが苦手な人
フュージョンの全長は2,260mmと非常に長く、ホイールベースも1,600mm超。
このため、Uターンや駐車スペースでの方向転換が苦手な人には扱いづらいです。
特に、マンション駐輪場や細い路地では車体の取り回しに手こずることが多いでしょう。
足つき性は良好ですが、重心が低くても“長さ”がネックになります。
整備やメンテに時間をかけられない人
フュージョンは1980年代設計のモデルをベースにしているため、電装やゴム系パーツの経年劣化が避けられません。
冷却系やレギュレーターの交換など、定期的なメンテが前提のバイクです。
「オイル交換以外はショップ任せ」「自分で整備する時間がない」という人は、維持コストが高くつく可能性があります。
逆に、DIY整備が好きな人にとっては“いじる楽しさ”が大きな魅力です。
買っていい人・やめるべき人を30秒で判別
以下のポイントをチェックすれば、自分にフュージョンが合うかすぐにわかります。
買っていい人
- レトロデザインや個性を重視したい
- カスタムやメンテナンスを楽しめる
- 通勤よりも街乗り・ツーリング重視
やめるべき人
- 通勤・通学で毎日使いたい
- 加速や軽快さを重視している
- 修理や整備に時間をかけたくない
ホンダフュージョンは「所有して楽しむ」バイク。
実用性よりも“愛着”を求める人にこそ向いている1台です。
ホンダフュージョン 弱点を分解|加速・ブレーキ・コーナー・積載の現実
ホンダフュージョンの弱点は、大きく分けて「加速性能」「制動力」「コーナリング性」「積載力の実用性」にあります。
それぞれの特性を理解しておくことで、購入後の後悔を防ぎ、メンテやカスタムでうまく補うことができます。
0–60km/hの鈍さとCVT特性——ウェイトローラー調整の基礎
フュージョンのエンジンは水冷単気筒249cc(MF02型)。最大出力は約19PS(7,000rpm)で、同クラスのフォルツァ(約22〜23PS)よりも控えめです。
そのため、発進時や信号ダッシュでは0–60km/hまでの加速がややもたつく印象を受けます。
原因のひとつはCVT(無段変速機)特性。純正ウェイトローラーはやや重めの設定(18g前後)で、回転上昇が遅く、街乗りでは“ぬるい”加速に感じます。
この改善策としては、13〜15gの軽量ローラーへ交換するのが定番。回転がスムーズに上がり、発進加速の立ち上がりが体感で変わります。
ただし、軽すぎると燃費悪化や高速域の伸びが鈍るため、14g×6個セットなど中間バランスが狙い目です。
また、駆動系を一式リフレッシュ(ベルト:純正23100-KVZ-631、クラッチシュー、スライドピースなど)すると、古い個体でもグッと力強さが戻ります。
制動力不足の理由と強化案(パッド交換/ステンメッシュ/タイヤ)
フュージョンは前後ディスク式ですが、設計が古くブレーキタッチが甘いという声が多いです。
特に長いホイールベースと重量の影響で、フルブレーキ時には“止まりきれない感”を感じる人も。
改善策としては以下の3点が効果的です。
- ブレーキパッド交換
純正(06455-KS7-701)から、デイトナ赤パッド(No.79833)やRK FA084HHなどのシンタードタイプに変更することで、初期制動が大幅に改善します。 - ステンメッシュホース化
ゴムホースの経年劣化でタッチがフニャッとするため、GOODRIDGE(グッドリッジ)製ステンメッシュホースに換装するだけで制動フィーリングが格段に向上。 - タイヤの銘柄変更
純正指定サイズ(前110/90-12・後120/80-12)で、グリップ重視ならダンロップ D307Aやミシュラン シティグリップ2がおすすめ。
制動距離が短くなり、雨天時の安心感もアップします。
長いホイールベースの取り回し対策とUターン手順
全長2,260mm・ホイールベース1,600mmというロングボディのため、Uターンや押し歩きで苦労するのがフュージョン最大の悩みどころです。
とくに狭い駐車場や路地では「前にも後ろにも動かせない」と感じる場面も。
対策としては次のポイントを意識しましょう。
- ハンドルフルロック+半クラ(またはスロットル微開)で後輪駆動を使う
フュージョンは低重心なので、ゆっくり回せば安定します。 - 左右のステップボードを使って体重移動
腰をずらして外側に重心を取ると、バランスが取りやすくなります。 - 駐輪時は頭から突っ込まない
バックで入れる習慣をつけるだけで、出発時の取り回しが圧倒的にラクになります。
この「重くて長い」という特性は弱点でもあり、安定感の裏返しでもあります。
高速直進時の安定性は現行250ccスクーターを上回るほどで、ツーリング用途ではむしろ武器になるでしょう。
「ホンダフュージョン ダサい?」論争を整理——評価が割れる3つの理由
ホンダフュージョンを検索すると、よく目にするのが「ダサい」というワード。
しかしこれは、単なる見た目の問題ではなく、時代背景や乗り手のイメージ、カスタム文化の影響が複雑に絡んでいます。
ここでは、その「ダサい」と言われる理由と、逆に“かっこいい”と評価される要素の両面を整理していきます。
ロング&ロー造形の賛否——90年代感・カラー選び・外装ボリューム
まず一番の特徴は、全長2260mm×全幅750mm×全高1150mmという「ロング&ロー」なシルエット。
この独特の車体デザインが、90年代のカスタムシーンを彷彿とさせるとして賛否を呼びます。
とくに「ホワイト」や「ベージュ系」の外装は、クラシカルな印象で「古臭い」と感じる人もいます。
一方で、ブラックやガンメタ塗装の個体は圧倒的にスタイリッシュ。
低く構えた車体と直線的なサイドラインは、今見ても“他にない個性”を放っています。
つまり、「ダサい」と感じるか「味がある」と感じるかは、色と外装コンディション次第。
くすんだ塗装や劣化したメッキパーツをリフレッシュするだけでも、印象が一気に変わります。
ダサいと言われにくくする外装&足回りカスタムの方向性
「ダサい」と言われないためのコツは、時代に合わせたさりげないモダン化。
やりすぎず、シンプルにまとめるのがポイントです。以下のようなカスタムが効果的です。
- LEDヘッドライト(H4タイプ:PIAA LEH111など)に交換
純正ハロゲンの黄ばみを消すだけで現代感が出ます。 - ウインカー&テールLED化(POSH製やキタコ製)
夜間の被視認性も上がり、安全性とデザイン性を両立。 - ホイールリペイントや社外アルミ化(DAYTONA製など)
黒×シルバーのツートーン仕上げは“足元の締まり感”を演出します。 - ミラーやハンドル周りを小型化(ナポレオンミラーやZ2タイプ)
車体とのバランスを取ることで、スタイル全体が引き締まります。
また、シート張替え(ブラウンレザーやダイヤステッチ仕様)を行うだけでも、
「古臭い」から「ヴィンテージ風」へと印象がガラッと変化します。
結論として、“ダサい”と言われる原因は整備不足と時代感のズレにあります。
逆に、丁寧に手を入れたフュージョンは、いまの若い世代にも「渋くてかっこいい」と評価される存在です。
「ホンダフュージョン 壊れやすい」部位と予防整備の優先順位
ホンダフュージョンは生産終了から20年以上が経過しており、今ではすべての車両が中古車。
そのため「壊れやすい」というよりも、「劣化が進んでいる個体が多い」と考えるのが正確です。
ただし、整備の優先順位を理解しておけば、古い個体でも十分に長持ちさせることができます。
ここでは、壊れやすいポイントと対処法をパーツごとに紹介します。
駆動系(ベルト/クラッチ/プーリー)——2〜3万kmごとの一式点検
まず最優先は駆動系のリフレッシュです。
走行2〜3万kmを超えたフュージョンでは、Vベルトの摩耗やクラッチの滑りが発生しやすくなります。
特に純正Vベルト(品番:23100-KVZ-631)は消耗が早く、
伸びてくると発進時に「もたつき」や「振動」が出るのが特徴です。
おすすめは、**純正同等またはデイトナ製強化ベルト(品番:49329)**への交換。
同時にウェイトローラー・スライドピース・クラッチスプリングをセットで交換すれば、
発進のレスポンスが蘇り、駆動系のトラブルリスクを一気に下げられます。
冷却・水回り(ウォーターポンプ/ラジエータ)漏れ対策
フュージョンは水冷エンジンのため、冷却系トラブルが定番の弱点。
ウォーターポンプのメカニカルシールからの漏れや、ラジエータの詰まりによるオーバーヒートは珍しくありません。
特に純正ホース(1980年代製造時期のまま残っている個体)はゴムが硬化し、
クラックや滲みの原因になります。
対策としては、ホース一式交換+LLC(冷却液)の2年ごとの定期交換が鉄則。
ウォーターポンプは純正(品番:19200-KVZ-631)が高価ですが、社外リビルド品を選ぶことでコストを抑えられます。
オーバーヒートを防ぐことで、エンジン焼き付きのリスクも回避できます。
電装(レギュレーター/ステーター)劣化サインと予防交換
古いフュージョンで多いのが、レギュレーターの故障。
充電不良によってバッテリーがすぐ上がる、ライトが暗くなるといった症状はこの部品が原因です。
とくに夏場の渋滞やアイドリング状態では発熱が大きく、
純正レギュレーター(品番:31600-KVZ-631)が寿命を迎える個体も多いです。
おすすめは、キタコ製やNTB製の互換レギュレーター。
放熱フィン付きで安定性が高く、電装系のトラブルを未然に防げます。
また、ステーターコイル(発電コイル)も10年以上経過していれば要点検。
テスターで電圧確認を行い、発電量が低下していれば早めの交換が無難です。
キャブ詰まり・始動性低下——燃料系清掃とホース類更新
フュージョンはキャブ車なので、長期放置でキャブレターが詰まるのが定番トラブル。
「セルは回るけどかからない」「かかってもすぐストールする」場合、
燃料経路やパイロットジェットが汚れている可能性が高いです。
解決策は、キャブクリーナー洗浄+フューエルホース交換。
特に燃料ホースは年数で劣化するため、耐油ホースφ6mm(DAYTONA製)などへの交換が効果的です。
あわせて燃料コックやフィルターもリフレッシュすれば、安定した始動性を取り戻せます。
外装カウル割れ・樹脂劣化——中古購入時のチェックリスト
フュージョンの外装はABS樹脂製で、経年劣化により割れやツメ折れが多発しています。
特にフロントカウルやリアトランク周辺は、再装着時にツメが折れている個体が多いです。
中古購入時には以下のポイントを確認しましょう。
- カウル割れ・再塗装跡の有無
- トランク開閉時のヒンジ割れ
- シートダンパーのガス抜け(シートが閉まりきらない)
- メーター周り・スクリーンの曇り
外装パーツはヤフオクやメルカリ、もしくは再生FRPカウルで入手可能。
割れたまま放置すると走行中に共振音が出るので、早めの補修が安心です。
このように「壊れやすい」とされる部位は、定期メンテで十分に防げる範囲です。
逆に、しっかり整備されたフュージョンは非常にタフで、
10万km超えの個体も珍しくありません。
次は、気になる“最高速”の実力について見ていきましょう。
「ホンダフュージョン 最高速」の現実値と条件
フュージョンの最高速は、発売当時から「思ったより出ない」と言われてきました。
しかし、実際の計測条件や整備状態によっても結果は大きく変わります。
ここでは、メーター読みと実測の差、そして最高速を左右する要因を整理していきます。
メーター読みとGPSの差——フラット路&無風・ライダー70kg条件
ホンダフュージョン(MF02)の最高速は、メーター読みで約110〜115km/hが一般的です。
ただし、これは実測(GPS計測)で約100km/h前後に相当します。
フラットな直線路・無風・ライダー体重70kgを想定した場合の平均値です。
この速度は、同クラスのフォルツァ(約120〜130km/h)やマジェスティ250(約125km/h)より控えめ。
理由は、車重の重さとCVTの減速比、そして空力抵抗の影響です。
ただし、フュージョンの特徴であるロングホイールベース構造は高速直進安定性が抜群。
100km/h巡航時でも振動が少なく、安定した走りを実現しています。
伸びが頭打ちになる要因(吸排気/回転上限/CVT減速比)
フュージョンの最高速が伸びにくい主な理由は以下の3つです。
- 吸排気系の制限
純正マフラーは静粛性重視で排気抵抗が強く、
社外マフラー(WR’S、BEAMS、RPM管など)に交換することで高回転の伸びが改善します。 - 回転上限の低さ
エンジン特性が低中速寄りのため、7,500rpm付近で頭打ちになります。
ECUの燃調リミッターがないため、カスタムしても極端な回転上昇は難しいです。 - CVTの減速比設定
巡航重視のギア比(ハイギア)ではないため、
回転が上がってもプーリーが開ききらず、速度が伸び悩む構造的制限があります。
ハイスピードプーリーで最高速寄りに振る副作用(発進加速悪化など)
最高速を重視したい場合、ハイスピードプーリーへの交換が有効です。
定番は以下のような社外パーツです:
- デイトナ ハイスピードプーリー Type-X(品番:49034)
- キタコ ハイスピードプーリー(品番:488-1122100)
これらを組み込むことで、理論上は**+5〜10km/hの伸びが期待できます。
ただし、発進加速が遅くなる・登坂性能が落ちるという副作用もあるため、
街乗り中心なら中間重視セッティング(ローラー14〜15g)**が最適です。
さらに、**駆動系の状態(ベルト摩耗やクラッチの滑り)**が悪いと、
本来の性能を発揮できません。メンテナンスを前提にチューニングを行うのが鉄則です。
結論として、ホンダフュージョンの実測最高速は約100km/h前後が妥当なライン。
しかし、直進安定性や座り心地を考えれば、
「ゆったり巡航で長距離を楽しむ」バイクとして見れば十分満足できる性能です。
次は、年式・型式ごとの違いと中古購入時の注意点を解説します。
年式・型式で選ぶ——MF02前期/後期の違いと中古相場の目安
ホンダフュージョンは、**型式「MF02」**として1986年に登場し、
1990年代後半から2000年代初頭にかけて再販・限定モデルも存在します。
購入を検討する際は、前期・後期の違いを理解しておくことで、
自分に合った一台を選びやすくなります。
MF02前期/後期の違い
| 項目 | 前期型(〜1993年頃) | 後期型(1993年以降〜) |
|---|---|---|
| メーター | アナログ3連メーター | デジタル液晶付きコンビメーター |
| フロントウインカー | スクリーン横に装着 | カウル内側に移設 |
| エンジン | 初期型MF02E | 改良型MF02E(耐久性向上) |
| ブレーキ | 前ディスク/後ドラム | 前後ディスク(ABSなし) |
| シート形状 | やや薄めでフラット | クッション性アップ+ロングシート |
| 重量 | 約169kg | 約172kg |
前期はクラシカルで「味のあるデザイン」が魅力、
後期は快適性・信頼性を重視した仕上がり。
特に後期型は水回り・電装の信頼性が向上しており、
中古で選ぶなら後期型(特に最終モデル)がおすすめです。
走行距離2万・5万・8万kmの「買い」「見送り」判断軸
中古のフュージョンは走行距離が大きく価格に影響します。
以下を目安に選ぶと失敗しにくいです。
- 〜2万km台:買い(上物)
保管状態がよければ、整備済みであればベストコンディション。 - 〜5万km台:条件付きで買い
駆動系・水回り整備がされているか要チェック。
交換履歴がない場合は購入後に整備費用を見込む。 - 8万km以上:基本は見送り
エンジン内部の摩耗が進み、オイル上がり・圧縮低下のリスクが高い。
ただし、リフレッシュ済みやエンジン載せ替え済みなら検討価値あり。
走行距離だけでなく、屋内保管か屋外保管かも重要です。
紫外線や雨ざらしの個体は、配線や樹脂部品が劣化しているケースが多く見られます。
乗り出し予算の現実感——本体+初期整備で5〜10万円の壁
現在の中古相場(2025年時点)では、
フュージョンは車体価格5〜15万円前後が主流です。
ただし、購入後に以下のような整備が必要なケースがほとんど。
- 駆動系一式リフレッシュ(約2〜3万円)
- タイヤ前後交換(約1.5万円〜2万円)
- ブレーキ・冷却系・バッテリー交換(約2〜3万円)
そのため、総額で10万円前後を見ておくのが現実的。
ショップ保証付きの整備済み車両を選べば、トータルではお得になることもあります。
また、希少カラー(ブラックメタリックやキャンディーレッド)はプレミアがつきやすく、
状態が良ければ20万円台に達することもあります。
中古のフュージョンを選ぶ際は、
「安さ」よりも整備履歴・現車状態・販売店の信頼性を重視しましょう。
次は、ライバル車との比較で見える“フュージョンの適正ポジション”を解説します。
ライバル比較で見える適正——フォルツァ250/マジェスティ250/スカイウェイブ
ホンダフュージョンを検討している方が必ず比較するのが、フォルツァ250・ヤマハ マジェスティ250・スズキ スカイウェイブ250といった同クラスのビッグスクーターです。
それぞれの特徴を比較すると、フュージョンの「得意分野」と「弱点」がより明確になります。
市街地加速はFORZA、有姿の快適性はフュージョン?用途別の最適解
| モデル | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| ホンダ フュージョン(MF02) | 低重心&安定感抜群。ロングホイールベースで直進安定性◎ | ゆったりツーリング・街乗り・スタイル重視 |
| フォルツァ250(MF13) | 最新装備・加速性能が高い・ABS付き | 通勤・高速走行・二人乗り |
| マジェスティ250(YP250) | バランス型。足つき良好で扱いやすい | オールラウンド・通勤通学 |
| スカイウェイブ250(CJ43〜CJ46) | エンジンパワーが強く、積載量も最大 | 長距離・タンデム・荷物運搬 |
市街地のストップ&ゴーではフォルツァやマジェスティに分がありますが、
低重心による安定感と独自のフォルムはフュージョンの唯一無二の魅力。
また、乗車姿勢が“リラックス寄り”で腰に負担がかかりにくく、
長時間のクルージングには抜群の快適性を誇ります。
「速さ」ではなく「余裕」で乗るスクーター——それがフュージョンの立ち位置です。
盗難リスクと防犯装備——地球ロック/アラーム/駐輪環境
フュージョンは中古市場での人気が高く、盗難被害の多い車種でもあります。
特に状態の良い個体やブラックカラーは狙われやすいため、
保管・防犯対策は必須です。
おすすめの防犯対策は以下の通りです:
- 地球ロック(KRYPTONITE Evolutionシリーズなど)
フレームを地面固定物にしっかり繋ぐタイプが安心。 - アラーム付きディスクロック(XENA XX6/XX14)
動きや衝撃を感知すると即警報。バッテリー長持ちタイプを選びましょう。 - バイクカバー(デイトナブラックカバー2/厚手タイプ)
車種特定を避けるだけで、盗難リスクは大きく減少します。
また、月極駐輪場を利用する際は「照明・監視カメラ・地面アンカーの有無」をチェック。
屋内保管できるなら、愛車を長く綺麗に維持できます。
他の250ccスクーターと比較しても、フュージョンはデザイン性と所有満足度が高いモデル。
「速さ」よりも「個性と安定感」を求めるなら、今でも十分選ぶ価値があります。
次は、弱点をうまくカバーする実用的なカスタムとメンテ方法を紹介します。
弱点をカバーする実用カスタム&メンテ手順
ホンダフュージョンは「古い=不便」と思われがちですが、
ポイントを押さえたカスタムと定期メンテを行えば、今でも快適に走れるバイクです。
ここでは、弱点を補うための実践的なアップデート方法を紹介します。
ブレーキ強化→タイヤ見直し→駆動系リフレッシュの優先度
まずは安全面から手を入れましょう。おすすめの優先順位は以下の通りです。
- ブレーキ強化
純正のままだと制動力がやや不足気味。
ブレーキパッドを**デイトナ赤パッド(No.79833)**に交換すれば、初期制動が格段にアップします。
さらに、**ステンメッシュホース(GOODRIDGE製)**への交換でブレーキタッチがしっかりします。 - タイヤの見直し
グリップ性能の高いミシュラン シティグリップ2やダンロップ D307Aに換装。
特に雨天走行時の安定性が大きく向上します。
空気圧は前1.75kgf/cm²、後2.0kgf/cm²を目安に。 - 駆動系リフレッシュ
Vベルト(純正23100-KVZ-631)、ウェイトローラー(14g×6)、クラッチスプリングを一式交換。
加速の鈍さが改善され、燃費も安定します。
これだけでも「古いスクーター感」が大幅に減ります。
灯火類LED化・USB・ETCで通勤快適化
現代の通勤やツーリングに使うなら、電装まわりのアップデートは必須です。
- LEDヘッドライト(PIAA LEH111/H4)
夜間走行時の明るさと省電力性を両立。 - テール&ウインカーLED化(POSH製など)
被視認性アップ+電装負荷軽減。 - USB電源ポート増設(DAYTONA 2ポートUSB)
スマホ充電やドラレコ給電に便利。 - ETC(ミツバMSC-BE61)埋め込み設置
長距離ツーリングでストレスなく料金所を通過できます。
こうした電装カスタムは、実用性だけでなく**「現代的でかっこいい見た目」**にも繋がります。
LED化だけでもフュージョンの印象が大きく変わり、古臭さを感じさせません。
フュージョンは“古いがゆえに手を入れる楽しさ”があるモデル。
弱点を理解してカスタムすれば、唯一無二のスタイルと走りを両立できます。
最後に、よくある質問をまとめておきましょう。
FAQ|燃費の目安・最高速の個体差・法定速度・任意保険の注意点
ホンダフュージョンに関して、購入検討者や初心者が特に気にするのが「燃費」「最高速」「法定速度」「保険」の4点です。
ここでは、それぞれのリアルな数値と注意点をまとめました。
燃費の目安と実測値
フュージョンの燃費は、平均で28〜33km/L前後が目安です。
キャブレター車としては優秀な部類で、燃料タンク容量が12Lあるため、
航続距離は約300km以上を確保できます。
ただし、燃費を左右するポイントは以下の通りです。
- 駆動系の状態(ベルトやクラッチの摩耗)
- タイヤ空気圧(前1.75/後2.0kgf/cm²)
- アイドリング時間の多さ
- ウェイトローラー重量設定
メンテナンスを怠ると20km/L台に落ちることもあるため、
定期的なオイル交換(3000kmごと)とキャブ清掃を心がけましょう。
最高速の個体差と要因
同じMF02でも最高速には個体差があり、実測95〜105km/hが一般的。
要因は以下のように複数あります。
- エンジン圧縮の状態
- 駆動系の摩耗(ベルト・プーリー)
- タイヤ外径(摩耗や銘柄による差)
- 風向き・体重・姿勢などの外的要因
とくに、純正Vベルトが伸びている個体では5km/h以上遅くなることもあります。
駆動系をリフレッシュすれば、最高速だけでなく加速も体感的に改善します。
法定速度と安全走行の注意点
フュージョンは車体が大きいため「リッタークラスっぽい」印象を持たれますが、
あくまで普通自動二輪車(250cc)です。
法定速度は一般道で60km/h、高速道路では100km/h前後。
ただし、車重とブレーキ性能を考えると、
実際の安全巡航速度は80〜90km/hがベストレンジです。
特に古い個体はブレーキやタイヤの性能に注意し、
“無理をしない”速度域で楽しむのがポイントです。
任意保険の注意点とおすすめ加入方法
任意保険は、他の250ccスクーターと同様に自動車保険のファミリーバイク特約では対象外です。
そのため、必ず単独で契約が必要になります。
主な加入ルートは以下の2つです。
- 通販型(ソニー損保/アクサダイレクト)
→ 年間2〜3万円台で安く、ロードサービス付きも選べます。 - ディーラー・販売店経由のバイク保険
→ 納車時にそのまま加入でき、補償内容を相談しやすい。
また、フュージョンは盗難率が高いため、
「車両盗難補償オプション」を追加するのがおすすめです。
まとめ:フュージョンは“手をかけるほど愛せるバイク”
ホンダフュージョンは、確かに弱点がある古いモデルです。
しかし、そのぶん構造がシンプルで整備性が高く、
自分で直して育てる楽しさを味わえる希少なスクーターでもあります。
デザイン性・安定感・カスタム性の高さを活かせば、
令和の今でも十分現役で走れる「個性派ビッグスクーター」です。
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