「カワサキ ZX-12R 頭おかしい」と検索したあなた。
もしかして、このバイクの異次元な性能に興味を持っているのでは?ZX-12Rは、2000年に登場した当時の世界最速マシン。
その200馬力を超えるパワーと300km/hに迫る最高速度は、まさに「頭おかしい」と言われるにふさわしいスペックです。
しかし、その圧倒的な加速力ゆえに「乗りにくい」「扱いづらい」との声も。
この記事では、ZX-12Rがなぜそう言われるのか、そのスペックや乗り味、さらにはライダーたちの評価を詳しく解説します。
カワサキ ZX-12Rが「頭おかしい」と言われる理由とは?
カワサキ ZX-12Rは、その圧倒的なスペックと攻撃的な走りから「頭おかしい」と評されることが少なくありません。
登場当時、最高速や加速性能においてライバル車を圧倒し、まさに「異次元」とも言えるバイクでした。
しかし、そのパワーを使いこなすには相応のスキルが求められ、乗り手を選ぶマシンでもあります。
ここでは、ZX-12Rがなぜ「頭おかしい」と言われるのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
2000年に登場した当時の世界最速マシンZX-12R
ZX-12Rは2000年にカワサキが投入したリッタースーパースポーツで、当時のバイク界に衝撃を与えました。
その最大の特徴は、300km/hに迫る最高速度を実現したこと。
これは、当時「世界最速」と謳われたスズキのハヤブサ(GSX1300R)に真っ向から挑む形で開発された背景があります。
また、ZX-12Rはただ速いだけでなく、空力性能にも優れていました。
カワサキは戦闘機の技術を応用したフェアリングデザインを採用し、高速域でも安定した走りを実現。
その結果、ZX-12Rは当時の公道用バイクとして最速レベルのパフォーマンスを持つマシンとなったのです。
200馬力越え!異次元の加速性能の秘密
ZX-12Rの加速が異次元と言われる理由は、そのエンジンにあります。
搭載されている1,199ccの直列4気筒エンジンは、ラムエア加圧時に200馬力を超えるパワーを発揮。この数値は、当時の市販バイクとしては驚異的でした。
さらに、ZX-12Rは車体設計にもこだわり、アルミ製モノコックフレームを採用。
これにより軽量化と剛性の両立を実現し、高速走行時の安定性が向上しました。
しかし、その圧倒的なパワーと軽量な車体が組み合わさった結果、加速時には強烈なGがライダーに襲いかかり、まさに「ロケットのような」走りを体感することができます。
ZX-12Rのライダーたちが語る「乗りにくさ」とは
ZX-12Rのパワーは魅力的ですが、一方で「乗りにくい」と感じるライダーも少なくありません。
その理由の一つが、低速域での扱いづらさ。
大排気量エンジン特有のトルクの太さと高いパワー特性により、街乗りでは神経を使う場面が多いのです。
また、ポジションも比較的前傾で、長時間のツーリングでは疲労が蓄積しやすいという声もあります。
さらに、アクセルを開けると一気にパワーが立ち上がるため、初心者が扱うにはハードルが高め。
これらの要素が合わさり、「ZX-12Rは乗り手を選ぶバイク」と言われることが多いのです。
しかし、この荒々しい特性こそがZX-12Rの魅力とも言えます。
操る楽しさ、挑戦する面白さを求めるライダーにとって、これほど刺激的なバイクはそう多くありません。
だからこそ、一度乗ると虜になる人が続出するのも事実なのです。
化け物マシンZX-12Rのスペックを徹底解説
カワサキZX-12Rは、その登場とともに「化け物」とまで称されたスーパースポーツバイクです。
2000年代初頭において、市販車で最高クラスのスペックを誇り、多くのライダーを驚かせました。
その強烈なパワーとスピードを実現したエンジン性能、カワサキのこだわりが詰まった設計思想、そしてフル加速時の衝撃的な体験について詳しく解説します。
最高速度300km/hを可能にするエンジン性能
ZX-12Rに搭載されたエンジンは、1,199ccの水冷DOHC直列4気筒。最大出力はラムエア加圧時で200馬力を超え、当時のスーパースポーツバイクの中でも圧倒的なスペックを誇りました。
このエンジンの特徴は、高回転域までスムーズに吹け上がるパワーデリバリー。
特に8,000rpmを超えたあたりからの加速は異次元で、一気に視界が狭まり、まるで戦闘機に乗っているような感覚になります。
加えて、カワサキが誇るラムエアシステムが効果を発揮し、高速域ではさらにパワーを引き出す仕組みになっていました。
また、ZX-12Rの最高速度はリミッターなしで300km/h以上に到達すると言われています。
当時のスズキGSX1300Rハヤブサとの「最高速バトル」においても、ZX-12Rは互角に戦える実力を持っていたのです。
スポーツバイクとしての設計哲学とデザイン
ZX-12Rの設計は、当時のカワサキの「最高速を追求する」という明確な目的のもとで開発されました。
そのため、エンジンだけでなく車体の構造やデザインにもこだわりが詰まっています。
まず、フレームにはアルミ製のモノコック構造を採用。
一般的なツインチューブフレームとは異なり、剛性と軽量化を両立させることで、高速域での安定感を向上させました。
このフレーム設計は、当時のMotoGPマシンの技術を取り入れたものであり、ZX-12Rの高いポテンシャルを支えています。
さらに、空力性能を追求したアグレッシブなカウルデザインも特徴的です。
フロントカウルにはラムエアダクトが組み込まれ、走行風をエンジンに直接送り込むことでパワーアップを実現。
これにより、ZX-12Rは高速域でも安定した走行を可能にしていました。
フル加速時の衝撃とその魅力
ZX-12Rのフル加速は、まさに「ロケットスタート」と言えるレベルです。
スロットルを開けると、ライダーは強烈なGに押し付けられ、視界が一瞬で流れるほどの加速を体感します。
特に2速、3速の加速は尋常ではなく、油断するとホイールスピンやフロントの浮き上がりが発生するほど。
公道でこのポテンシャルをフルに発揮するのは危険ですが、サーキットなどの安全な環境で加速を試すと、その圧倒的な速さに驚かされるでしょう。
この加速感こそがZX-12Rの最大の魅力であり、多くのライダーを虜にしてきた理由の一つです。
カワサキZX-12Rの評価とレビュー 総合的に見た欠点と長所
ZX-12Rは、その驚異的な性能と独自の設計により、多くのライダーから高評価を受けています。
しかし、同時に「扱いづらい」「万人向けではない」といった意見もあります。
ここでは、ZX-12Rの評価を長所と短所の両面から分析し、実際のライダーの声を交えながら解説します。
性能面での高評価ポイントは何か?
ZX-12Rの性能面で特に評価されているのは、以下の点です。
- 圧倒的な加速力と最高速:リッタークラスのバイクの中でもトップクラスの速さを誇る
- 高速域での安定感:モノコックフレームと空力設計により、300km/h近い速度でも安定している
- エンジンのパワフルさ:トルクフルで回せば回すほどパワーが湧き出る
このように、ZX-12Rは「スピードを求めるライダー」にとって理想的なマシンと言えます。
不人気の理由は乗り心地?それとも価格?
ZX-12Rが「不人気」と言われることがある理由には、以下のようなポイントが挙げられます。
- 街乗りには向かない:大柄な車体と前傾姿勢のため、渋滞や低速走行では疲れやすい
- 燃費が悪い:高出力エンジンのため、燃費はリッター15km程度と控えめ
- 維持費がかかる:ハイパワーマシンゆえにタイヤ、チェーン、ブレーキパッドなどの消耗が激しい
また、ZX-12Rは登場当時、カワサキのフラッグシップモデルだったこともあり、新車価格が比較的高めでした。
そのため、コストパフォーマンスを重視するライダーからは、ZX-12Rよりも手頃なモデルが選ばれることが多かったのです。
ライダーたちの現実的なレビューと評価
ZX-12Rに乗っているライダーのリアルな声をまとめると、次のような評価になります。
- 「とにかく速い!でも扱うのが難しい」
- 「長距離ツーリングには向かないが、高速道路なら無敵」
- 「街乗りには厳しいが、サーキットやワインディングでは最高」
- 「カワサキらしい荒々しさが魅力」
総じて、ZX-12Rは「速さと刺激を求めるライダー向けのバイク」と言えます。
そのため、万人受けするマシンではないものの、好きな人にはたまらない魅力があるバイクなのです。
ZX-12Rを購入するなら、そのパワーを活かせるシチュエーションをしっかり考え、乗りこなす覚悟を持つことが大切でしょう。
ZX-12Rの持病や欠点は?長期使用者が語るトラブル
ZX-12Rは、その圧倒的なパワーとスピードで多くのライダーを魅了したバイクですが、長年乗っているオーナーの間ではいくつかの「持病」とされるトラブルも報告されています。
特に電子制御系や冷却系、足回りに関する問題が目立つようです。
ここでは、ZX-12Rのよくあるトラブルや、それを防ぐための整備・メンテナンスのポイントを解説します。
よくある持病とは。掲示板での報告を元に
ZX-12Rの持病として特に多く報告されているのが、発電系トラブルと冷却系の問題です。
- レギュレーターの故障
ZX-12Rのレギュレーターは発熱しやすく、経年劣化による故障が発生しやすいと言われています。レギュレーターが故障するとバッテリーが充電されず、最悪の場合、走行中にエンジンが止まることも。対策としては、定期的な点検と、社外品の冷却性能が高いレギュレーターへの交換が推奨されています。 - 水温が上がりやすい
ZX-12Rはハイパワーなエンジンを搭載しているため、特に渋滞時や低速走行時に水温が上がりやすい傾向があります。電動ファンが回っても水温が下がりにくいという声もあり、夏場の街乗りでは特に注意が必要です。冷却性能を向上させるために、ラジエーターの清掃や高性能クーラントの使用が効果的とされています。 - フューエルポンプの不具合
燃料ポンプの動作不良によりエンジンがかからない、または走行中にパワーが落ちることがあると報告されています。フューエルポンプは経年劣化する部品なので、10年以上経過した車両は交換を視野に入れると良いでしょう。
整備やメンテナンスで克服すべき課題
ZX-12Rの性能を長く維持するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。特に気を付けるべきポイントをまとめました。
- 発電系の点検を怠らない
バッテリーが突然上がる、エンジンが不安定になるといった症状が出た場合、レギュレーターやステーターコイルの点検をおすすめします。特に、長期間交換していない場合は、予防整備として早めに交換するのが無難です。 - 冷却系を強化する
夏場のオーバーヒート対策として、ラジエーターの清掃や、サーモスタット・ウォーターポンプの点検をこまめに行いましょう。カスタムとして、社外品のラジエーターや冷却ファンを取り付けるのも有効です。 - サスペンションやブレーキの定期点検
ZX-12Rの強烈なパワーを受け止めるためには、サスペンションやブレーキの状態を常に良好に保つ必要があります。リアショックのオイル漏れや、フロントフォークのダンパー性能の低下には特に注意しましょう。
長期間の走行で浮き彫りになる問題点
ZX-12Rは20年以上前のモデルになるため、経年劣化によるトラブルも増えています。特に長く乗っているオーナーから挙がる問題点は以下の通りです。
- 燃料ホースやゴム部品の劣化
長年の使用で、ゴム製のホース類が劣化し、燃料漏れやエア吸いを起こすことがあります。定期的な交換が必要です。 - 電装系トラブル
メーターの表示不良や、ウインカー・ヘッドライトの点灯不良が発生することがあるため、配線のチェックを怠らないようにしましょう。 - エンジン内部の摩耗
高回転域を多用するバイクなので、ピストンやバルブ周りの摩耗が進みやすいです。オイル管理を徹底し、異音がしたら早めに点検することをおすすめします。
ZX-12RとZX-14R 比較してどっちが速いのか?
ZX-12Rの後継モデルとして登場したZX-14R。両者はどちらもカワサキのフラッグシップとして君臨してきましたが、それぞれに異なる特徴があります。
ここでは、ZX-12RとZX-14Rを比較し、それぞれの魅力を掘り下げていきます。
カワサキの誇る2台のフラッグシップモデルを比較
モデル | エンジン | 最高出力 | トルク | 車重 |
---|---|---|---|---|
ZX-12R | 1,199cc 直列4気筒 | 約200馬力(ラムエア加圧時) | 約11kgf・m | 約210kg |
ZX-14R | 1,441cc 直列4気筒 | 約210馬力(ラムエア加圧時) | 約15kgf・m | 約268kg |
ZX-14Rは排気量が大きく、トルクも大幅に向上しています。そのため、低速域からの加速やツーリングでの快適性はZX-14Rが優れています。一方で、ZX-12Rは軽量な分、よりシャープな走りが楽しめます。
最高速度と加速性能の違い
ZX-12RとZX-14Rの最高速度は、どちらも300km/hオーバーが可能と言われていますが、加速性能には違いがあります。
- ZX-12R:高回転域で一気に伸びる加速感が特徴。スロットルを開けると爆発的なパワーが発揮される。
- ZX-14R:低速域からトルクがあり、どんなシチュエーションでも扱いやすい。
用途別おすすめ:ZX-12RかZX-14Rか
- ZX-12Rを選ぶべき人
- より「じゃじゃ馬」なスーパースポーツを楽しみたい人
- 軽量な車体でワインディングも楽しみたい人
- 絶版車ならではの魅力に惹かれる人
- ZX-14Rを選ぶべき人
- ツーリングでも快適に走りたい人
- 扱いやすいハイパワーマシンが欲しい人
- 現行車としてパーツ供給の安心感が欲しい人
ZX-12Rは、ピーキーな加速感と圧倒的な個性を求めるライダーに、ZX-14Rは、扱いやすさと快適性を重視するライダーにおすすめです。
ZX-12Rの価格と中古市場での傾向
ZX-12Rは2000年に登場し、2006年の生産終了からすでに20年近くが経過しています。
そのため、新車は市場に存在せず、中古車が唯一の選択肢となります。ここでは、新車時の価格と現在の中古市場の傾向、購入時の注意点について解説します。
新車時の価格と現在の相場
ZX-12Rが発売された当時の新車価格は約150万円前後でした。これは当時のスーパースポーツバイクの中では比較的高価な部類に入ります。
しかし、現在のリッタークラスのスーパースポーツと比べると、コストパフォーマンスの高い価格設定だったとも言えます。
現在の中古市場では、ZX-12Rの価格は約80万円~180万円程度で推移しています。
状態が良く走行距離が少ない個体や、オリジナルの状態を維持しているものは高値で取引されており、特に後期型(2004年~2006年モデル)は人気があります。
一方で、カスタムが施されている車両や、走行距離が10万kmを超えているものは比較的安価に購入できる傾向があります。
中古ZX-12R購入時のポイントと注意点
ZX-12Rを中古で購入する際に、特に注意すべきポイントは以下の3点です。
- エンジン・電装系のチェック
ZX-12Rは長年の使用でレギュレーターの故障や配線トラブルが発生しやすいバイクです。購入時には電装系の動作確認をしっかり行い、アイドリング時や高回転時の電圧を測定してもらうと安心です。 - 冷却系のトラブルの有無
ラジエーターやウォーターポンプの劣化によって、オーバーヒートしやすくなる個体もあります。冷却水の漏れや、電動ファンの動作をチェックしておきましょう。 - 足回り・フレームの状態
ZX-12Rはハイパワーマシンのため、過去のオーナーが無理な走行をしていた可能性もあります。フォークのオイル漏れや、スイングアームのガタつきなどを確認し、できるだけ信頼できるショップから購入するのが理想です。
ZX-12Rの付加価値と愛車としての満足度
ZX-12Rは現在では絶版車となり、新たに手に入れることはできません。
そのため、「希少価値が高まっている」という点が付加価値の一つになっています。
特に、オリジナルの状態を保った個体や、限定カラーのモデルはコレクターズアイテムとしても人気があります。
また、ZX-12Rの最大の魅力は、現代のバイクにはない荒々しさと個性です。
最新の電子制御が充実したスーパースポーツとは異なり、ZX-12Rは「ライダーの腕で制御する楽しさ」が味わえるバイク。
乗りこなす難しさこそが、所有する満足度を高める要素にもなっています。
ZX-12Rでサーキット&ツーリングの両立は可能?
ZX-12Rはサーキット向けのスーパースポーツバイクでありながら、ツーリングにも活用できるポテンシャルを持っています。
しかし、その強烈な加速力と前傾姿勢のライディングポジションが、快適性にどのような影響を与えるのか気になるところです。
ここでは、ZX-12Rのサーキット性能とツーリング適性について解説します。
サーキット走行で発揮されるポテンシャル
ZX-12Rは直線加速において圧倒的な性能を発揮するバイクです。
ラムエア加圧時の200馬力を超えるパワーと、空力性能を突き詰めたカウルデザインにより、ストレートでは驚異的なスピードを記録します。
特に、高速サーキット(富士スピードウェイや鈴鹿サーキットなど)ではZX-12Rの本領を発揮できる場面が多く、長いストレートではほとんどのバイクを寄せ付けない速さを持っています。
ただし、車重があるため、タイトなコーナーが続くサーキットでは苦戦しがち。
ハンドリングのキレや軽快さでは、ZX-10Rなどの最新スーパースポーツに劣る場面もあります。
ツーリングで必要な快適性と準備
ZX-12Rでツーリングをする場合、快適に走るためにはいくつかの準備が必要です。
- スクリーンの交換:高速走行時の風圧が強いため、ロングスクリーンに交換すると快適性が向上します。
- ハンドルの高さ調整:前傾姿勢が強いため、バーハンドルキットを導入することで、長距離走行時の疲労を軽減できます。
- シートのカスタム:ZX-12Rのシートは比較的硬めなので、ゲルシートやツーリング向けシートを装着すると、長時間のライディングでも快適に過ごせます。
- 燃費とタンク容量の管理:ZX-12Rの燃費はリッター15km前後と決して良くないため、長距離ツーリングではこまめな給油計画が必須になります。
公道での走行体験:200馬力マシンの現実
ZX-12Rは公道でも走行可能ですが、そのパワーを全開にできる場面はほとんどありません。
市街地や一般道では完全に持て余すレベルのスペックなので、アクセルを大きく開けられるのは高速道路やワインディングの一部区間のみとなります。
特に、低速域では「重さ」「前傾姿勢」「熱のこもりやすさ」などがデメリットとして感じられることもあり、ZX-12Rのパワーを活かせる環境が少ないのが現実です。
そのため、公道で快適に乗るには、適切なギア選択やスロットルコントロールが求められます。
ZX-12R初心者ライダーへのアドバイス
ZX-12Rは、その圧倒的なパワーと独自の設計によって、今なお多くのライダーを魅了するバイクです。
しかし、リッタークラスのスーパースポーツの中でも特にピーキーな特性を持つため、初心者が乗るにはハードルが高いのも事実です。
ここでは、ZX-12Rに初めて挑戦するライダーに向けて、必要な準備や注意点、初心者でも楽しめる乗り方を解説します。
初めてのリッターSSに挑むには?
ZX-12Rは、初めてのリッターSS(スーパースポーツ)としてはかなりハードルの高いバイクです。
車重が約210kgあり、エンジンは200馬力近くを発生。アクセルを雑に開けると、一気に速度が上がり、制御不能になりかねません。
そのため、いきなりZX-12Rに乗るのではなく、まずは600ccや750ccクラスで基本を身につけるのが理想的です。
それでもZX-12Rに挑戦したい場合は、以下のポイントを意識すると安全に乗りこなすことができます。
- まずは慣れるまで低回転域を意識する
ZX-12Rのパワーバンドは8,000rpm以上ですが、街乗りでは3,000〜5,000rpmで十分です。無理に回さず、まずは穏やかに操作することを心がけましょう。 - フルスロットル厳禁
ZX-12Rはスロットルを大きく開けると、一瞬で速度が跳ね上がります。慣れるまでは、スロットル操作は慎重に行いましょう。 - ブレーキの感覚をつかむ
高速域ではブレーキの効きが非常に重要になります。ZX-12Rはブレーキ性能も高いですが、しっかりフロントブレーキを使い、リアブレーキとのバランスを意識することが大切です。
ZX-12Rに必要な経験と注意点
ZX-12Rをしっかり楽しむためには、ある程度のライディング経験が必要です。
特に以下のスキルを身につけておくと、安全かつ快適にZX-12Rを楽しめます。
- スムーズなスロットルワーク
急なアクセル操作を避け、滑らかに回転を上げられるようにしましょう。特に低速でのギクシャクした動きを抑えるためには、半クラッチを上手く使うことも重要です。 - ブレーキングの習熟
ZX-12Rはハイスピード時の減速が非常に重要になります。エンジンブレーキを活用しながら、前後ブレーキのバランスを考えて減速することを意識しましょう。 - 車体の重さに慣れる
ZX-12RはリッターSSの中でも車重が重めのバイクです。低速時やUターンの際には、しっかりバイクをコントロールする技術が求められます。
初心者でも楽しめる乗り方と心構え
ZX-12Rの持つポテンシャルを存分に楽しむためには、「乗り手がバイクに合わせる」ことが大切です。特に初心者の方は、以下のポイントを意識するとZX-12Rをより楽しめるでしょう。
- まずは慣れることが大切
いきなり高回転まで回したり、サーキット走行に挑戦したりするのではなく、まずは普通のツーリングや高速道路で慣れていくことが重要です。 - 無理をしない
ZX-12Rのパワーは、ライダーが完全にコントロールできるものではありません。「攻める」のではなく、「楽しむ」スタンスで乗ることで、安全にバイクと向き合えます。 - 適切なギアとスピードを意識する
ZX-12Rはハイパワーなので、低速でも十分なトルクがあります。公道では適切なギアを選び、無駄に回転を上げすぎないことがポイントです。
2000年リリース時の規制と現在の評価
ZX-12Rが登場した2000年当時は、バイク業界にとって大きな転換期でした。ZX-12Rは「最高速300km/hオーバー」を狙ったモデルとして開発されましたが、規制の影響を受け、メーカー側がリミッターを設定せざるを得なかった背景があります。
ここでは、当時の規制やライダーたちの評価、そして現代のバイクと比較したときの位置づけを解説します。
規制前の最速バイク誕生背景と反響
1999年に登場したスズキGSX1300Rハヤブサが「世界最速の市販バイク」として話題になったことで、カワサキはこれに対抗する形でZX-12Rを開発しました。
ZX-12Rは、空力性能を重視したカウルデザインやアルミモノコックフレームを採用し、まさに「最速」を狙ったバイクでした。
しかし、発売直前に各国の規制が入り、メーカー側は自主的に速度リミッターを設けることになりました。
これにより、ZX-12Rの最高速は実質的に299km/hに制限されることとなり、当初期待されていた「ハヤブサ超え」は実現しませんでした。
2000年代からのライダーたちの声
発売当時から現在に至るまで、ZX-12Rはライダーの間で賛否が分かれるバイクとなっています。
- 肯定的な意見
- 「直線加速はまさにロケットのよう」
- 「今のバイクにはない荒々しさが魅力」
- 「カワサキらしいアグレッシブなキャラクターが好き」
- 否定的な意見
- 「リッターSSの中でも特に扱いが難しい」
- 「燃費が悪く、維持費がかかる」
- 「街乗りには向かない」
現代のバイクと比較したときの位置づけ
現在のスーパースポーツバイクと比較すると、ZX-12Rは「生粋のハイスピードマシン」という立ち位置になります。
電子制御が発達した現代のZX-10RやH2シリーズと比べると、ZX-12Rは「ライダーの腕次第で楽しめるマシン」と言えるでしょう。
また、近年はZX-12Rのような「規制前のハイパワーバイク」が再評価されつつあり、
中古市場でも価格が上昇傾向にあります。ZX-12Rは、今のバイクにはない「攻めた設計思想」を持つ希少な存在として、多くのライダーに愛され続けているのです。
まとめ:ZX-12Rが「頭おかしい」と言われる理由とその魅力
- ZX-12Rは、2000年に登場した当時の「世界最速」を目指したバイク。
- 1,199ccの直列4気筒エンジンを搭載し、ラムエア加圧時に200馬力を超えるパワーを発揮。
- 最高速度300km/hに迫るスペックを持ち、「常識外れ」と評された。
- 異次元の加速性能が「頭おかしい」と言われる最大の理由。
- 8,000rpmを超えたあたりからの加速は暴力的で、ライダーの技量が試される。
- 加速時のGが強烈で、フルスロットルを開けるには相当な覚悟が必要。
- その圧倒的な性能ゆえに、扱いにくさも指摘される。
- 低速時の取り回しが重く、街乗りでは神経を使う場面が多い。
- 燃費が悪く、メンテナンスコストも高め。
- ライダーの間でも評価は分かれるが、熱狂的な支持者が多い。
- 「クセが強いが、乗りこなせれば最高に楽しい」という声が多い。
- サーキットでは無類の速さを発揮し、ツーリングにも使えるが工夫が必要。
- 中古市場では希少価値が高まり、価格が上昇傾向。
- 状態の良い個体は100万円以上で取引されることも。
- 維持費や修理のしやすさを考慮し、購入時には慎重なチェックが必要。
- ZX-14Rとの比較では「より快適なZX-14R」「より攻撃的なZX-12R」。
- ZX-14Rの方が扱いやすく、長距離ツーリング向き。
- ZX-12Rは乗りこなす楽しさと、カワサキらしい荒々しさが魅力。
- 初心者にはハードルが高いが、挑戦する価値はある。
- スムーズなスロットルワークやブレーキング技術が求められる。
- まずは600ccや750ccで経験を積むのがおすすめ。
- 2000年当時の規制と現在の評価。
- 最高速競争の時代に生まれ、惜しくも規制の影響を受けた。
- 今では「最後の狂ったバイク」として、コアなファンに支持されている。
ZX-12Rは、確かに「頭おかしい」と言われるバイクですが、それは単に速いからではなく、そのピーキーな乗り味や挑戦しがいのある特性が理由。
乗りこなせば唯一無二の魅力があり、今なお語り継がれる存在です。