ロードスター990Sは、990kgという軽量ボディと純粋な操る楽しさで高く評価される一方、「デメリットは？」「後悔しない？」と不安を感じて検索する人も少なくありません。
とくに990Sは走りに特化したグレードのため、試乗では気づけない“落とし穴”がいくつか存在します。
本記事では、ロードスター990Sのデメリットが具体的にどこにあるのかを、装備・乗り心地・実用性・維持費の4つの観点からわかりやすく解説。
さらに 「こういう人は後悔しやすい」タイプ と 「990Sで満足しやすい」タイプ も整理し、購入前の判断材料として役立つ情報をまとめました。
ロードスター990Sを検討中の方が、あとで後悔しないために知っておくべきポイントだけを厳選して紹介します。まずは結論から見ていきましょう。
結論｜ロードスター990Sのデメリットはどこか
ロードスター990S（ND型／990S）は、「走り」に特化したストイックなグレードです。そのぶん、万人向けではなく、明確な弱点もあります。
結論から言うと、デメリットとして多いのは 「装備の簡素さ」「乗り心地・静粛性の荒さ」「実用性の低さ」 の3つです。
もちろんロードスターらしい楽しさは十分ありますが、「普段使い」を重視する人にとっては後悔しやすいポイントでもあります。
990Sがあなたの使い方に本当に合うのか、この記事でしっかり判断できるように、まずは弱点を先に整理していきます。
ロードスター990Sのデメリットは？先に3つの弱点を整理
ロードスター990Sの弱点として特に多いのは次の3つです。
① 快適装備が少ない（軽量化の代償）
990Sは「990kg」という軽さを目指したグレードのため、装備は必要最低限。
オートライトやアドバンストキー、ナビ関連など“快適”に関する部分が他グレードより控えめです。
② 街乗りでゴツゴツ感が出やすい
専用16インチ鍛造ホイール（RAYS製）＋ビルシュタインダンパーの組み合わせは、“走り重視”。
そのぶん、舗装の荒れた道では突き上げ感が出やすいです。
③ 実用性が低く、積載は本気で割り切りが必要
2シーター＋130L前後のトランク容量だけに、買い物や日常利用では不便が出やすいです。
長距離や旅行になると「荷物が入らない」という声も多め。
こういった点が「デメリット」と検索される理由につながっています。
「ロードスター990S デメリットは」と検索する人の不安と想定読者
このキーワードで検索している人は、主に次のような不安を抱えています。
- 街乗り中心でも楽しめる？乗り心地が悪すぎない？
- 990Sは快適装備が少ないと聞くけど、実際どう？
- 普段使いに向かないって本当？後悔する？
- S・RS・NR-Aなど他グレードと迷っている
- スポーツカーを初めて買うので、弱点を知っておきたい
この記事は、まさにこのような「購入前に不安を感じている人」向けに書いています。
次のセクションでは、まずは 装備・価格面のデメリット から詳しく整理していきます。
ロードスター990Sの装備・価格から見るデメリット
ロードスター990Sは、走りに特化した“軽量スポーツ”である反面、装備面では割り切りが大きいグレードです。
特に普段使いを想定している人にとって、「思っていたより快適装備が少ない」と感じる場面が出てきます。
ここでは 装備の簡素化によるデメリット と、他グレードとの価格差・装備差 を整理していきます。
990kgの軽量化の代償｜快適装備が少なめになるポイント
ロードスター990Sは、名前のとおり 車重990kg を実現したことが大きな特徴です。
しかしその軽量化のために、いくつかの装備が“省かれている”のも事実です。
■ 快適装備が一部非搭載・簡素化
他グレードに搭載されている便利機能が、990Sでは削られていることがあります。
たとえば…
- アドバンストキーの機能が最低限
- オートライト／オートワイパーなし
- ナビ関連の装備がシンプル
- スピーカー数が少なく音響は控えめ
- クルーズコントロール非搭載（年式により差あり）
「軽さを取るか、快適性を取るか」という割り切りが大きく、
“純粋な走り”を楽しむ代わりに、普段使いの快適さは犠牲になる 点がデメリットといえます。
■ 軽量化の恩恵は確かに大きいが、万人向けではない
もちろん、軽量化によるハンドリングのキレや走りの軽快感は魅力です。
ただし、毎日の通勤や街乗りをメインにする人には「もう少し装備が欲しい」と感じるケースが多いのも事実。
「ストイックに走りを楽しみたい人向け」である点は理解しておく必要があります。
ロードスター990Sのデメリットは？S・NR-A・RSとの価格差と装備差
ロードスターには複数のグレードがありますが、990Sは価格的にも独特な立ち位置です。
比較のため、簡単にポイントを整理します。
（※価格は参考：2023〜2024モデル前後）
- Sグレード：ベーシック仕様（約280万円〜）
→装備はシンプルだが、普段使いのバランスは良い - 990Sグレード：走り特化・軽量化仕様（約300万円〜）
→軽さとパーツが魅力だが、快適装備は最低限 - NR-A：競技ベース車（約290万円〜）
→装備簡素で競技向け - RS：装備が最も充実（約340万円〜）
→Boseサウンド、RECAROシート、ビルシュタイン、LSDなど充実
■ 990Sの立ち位置は「走りは欲しいが、RSほど装備はいらない人向け」
しかし、そのぶん中途半端に感じる人もいます。
- 「RSほど豪華ではない」
- 「Sよりは高いのに、装備はそこまで豊かじゃない」
- 「NR-Aほど割り切りには振り切れていない」
という声が出るのも自然です。
“RSとの装備差” と “価格差” を知ると、990Sのデメリットがより明確に理解できます。
乗り心地・静粛性に関するロードスター990Sのデメリット
ロードスター990Sは走りの質を高めるための専用パーツが多く採用されていますが、その分「街乗りの快適さ」や「静粛性」はどうしても犠牲になります。
ここでは、実際にオーナーが感じやすい 乗り心地の荒さ や オープンカー特有の騒音 について、具体的に解説していきます。
16インチ軽量ホイールで感じるゴツゴツ感と街乗りの乗り心地
990Sには、RAYS製16インチ鍛造ホイールが標準装備されています。
このホイール自体は非常に軽く、レスポンスとハンドリングに大きなメリットがあります。
しかし、街乗りユーザーにとっては次のようなデメリットも感じやすくなります。
■ ゴツゴツ感が増える理由
- タイヤが195/50R16で扁平率がやや低め
- ボディが軽く、段差の衝撃をそのまま受けやすい
- ビルシュタインダンパー（年式により異なる）が硬めの味付け
とくに都市部の荒れた舗装や、マンホール・つなぎ目が多い道路では、
「ちょっと固いな」「思ったより跳ねる」という感覚になる場合があります。
ロードスターらしいダイレクト感ではありますが、
“ソフトな乗り味を求める人には不向き” というのが正直なところです。
■ スポーツカーに慣れていないと「疲れる」と感じることも
長時間の街乗りや渋滞では、サスペンションの硬さがストレスになるケースもあります。
特に初めてスポーツカーに乗る人は、この点を軽視しないほうが良いです。
幌オープンカーゆえの静粛性の弱点と高速道路での疲労感
ロードスターは全グレード共通でソフトトップ（幌）を採用しています。
オープンカーの構造上、静粛性はどうしても普通のクーペ車より劣りますが、990Sは軽量化の影響でその傾向がさらに強くなります。
■ 高速道路での風切り音は明確に大きい
時速80km〜100kmを超えると、
- 風切り音
- ロードノイズ
- 他車の走行音
といった騒音が増え、長距離だと疲労につながりやすくなります。
特に幌はクーペと比べて遮音材が少ないため、
「音が気になる」と感じやすいのはロードスターの宿命 といえます。
■ 会話・音楽は聞き取りにくい
- Bluetoothで音楽を聴いていると音が負ける
- 相手との会話が大きめの声でないと通らない
こういった状況は普通に起こります。
■ 990Sは軽量化で遮音材が控えめ
990Sは“軽さ”を優先しているため、遮音材や装備を必要以上に積んでいません。
そのため、RS（BOSEサウンド＋追加遮音）と比べると
「静粛性が物足りない」 と感じるシーンがあります。
実用性・日常使いで見えるロードスター990Sのデメリット
ロードスター990Sは「走る楽しさ」に全振りしたクルマなので、どうしても日常使いの実用性は犠牲になっています。
とくに 通勤・買い物・家族とのお出かけ などをイメージしている方には、具体的な不便ポイントを知っておいたほうが安心です。
ここでは、2シーターというレイアウトやトランク容量の少なさが、普段の生活でどんなデメリットになるのかを整理していきます。
2シーター＋小さなトランク容量｜通勤・買い物で不便に感じる場面
ロードスター990Sはご存じの通り 完全なる2シーター。
後席は一切なく、友人や家族と3人以上で出かけることはそもそもできません。
■ 人数制限による不便さ
- 友達数人とのドライブ → 自分のクルマは“必ず2人まで”
- 家族持ちだと「もう1台、実用車が必要」になりやすい
- 送迎・送り迎え用途にはほぼ不向き
「1台で全部こなしたい」という人には、ここがまず大きなネックになります。
■ トランク容量は数字以上に“浅い・狭い”
ロードスターのトランク容量は約130Lクラスで、
- 大きめのスーツケース1個
- リュック＋小型ボストン
などを積むとほぼいっぱい、というイメージです。
日常の買い物でも、
- ペットボトルの箱買い
- トイレットペーパーなどかさばるもの
- まとめ買いの食材
などを積むと、それだけでスペースが埋まってしまいます。
「ちょっとした買い物＋仕事カバン」くらいなら問題ありませんが、週末のまとめ買い用途には正直向いていません。
■ 雨具やオープン用の荷物でさらに狭くなる
オープンカーならではですが、
- 雨の日用のレインコート
- 幌をあける日の帽子・ひざ掛け・ブランケット
などを常備しておくと、トランクや車内収納はすぐにパンパンになります。
「積載に余裕があるクルマ」ではなく
「荷物を厳選して乗るクルマ」だと割り切る必要があります。
長距離ドライブでの積載性・シートポジションの不満点
ロードスター990Sでのロングドライブはとても楽しい反面、実用面ではいくつかの不満も出てきます。
■ 旅行・ロングツーリングでは荷物がシビア
1〜2泊の旅行であっても、
- 着替え
- 洗面道具
- お土産
- カメラ機材やPC
などを積もうとすると、収納のやりくりがかなりシビアになります。
助手席側の足元も荷物置き場として使うことになりますが、
それをすると今度は 同乗者の快適性が犠牲 になります。
「990Sで旅行する＝荷物をかなり絞る」ことが前提になる、というのは覚悟しておきたいポイントです。
■ シートポジションと体格の相性問題
ロードスターのシートはスポーツカーらしくタイトで、
- 身長が高い人
- 体格が大きめの人
には窮屈に感じられることがあります。
長時間走ったときに、
- 腰が痛くなる
- 太ももの裏がしびれる
- ペダル配置が近くて疲れる
といった不満が出るケースもあります。
とくに990Sは「スポーツドライビング」を前提としたポジションなので、
腰痛持ちの方や、柔らかいシートが好きな方にはつらく感じられる可能性があります。
維持費・ランニングコスト面のロードスター990Sのデメリット
ロードスター990Sはコンパクトなスポーツカーの中では維持費が安いほうですが、
それでも「思ったよりお金がかかる」と感じるポイントがいくつかあります。
特に 専用パーツの交換費用 や スポーツカーゆえの保険料 は、購入前に知っておきたいデメリットです。
ここでは、オーナーが実際に負担を感じやすい維持費の要素を整理していきます。
専用16インチタイヤやブレーキの交換費用と維持費の目安
ロードスター990Sは“走り”に振っているグレードのため、パーツがやや高めになりがちです。
■ 専用16インチ鍛造ホイールのタイヤは意外と高い
990Sに標準装着されているタイヤサイズは 195/50R16。
このサイズは絶対数が少なく、価格が高止まりしやすい傾向があります。
一般的な国産スポーツタイヤ（例：POTENZA RE71RS / ADVAN FLEVA V701 など）だと、
- 1本 14,000円〜22,000円
- 4本で 60,000円〜90,000円前後
が交換の目安になります。
「軽いホイールだからタイヤも安いだろう」と思っていると、ここはギャップがあります。
■ ブレーキパッド・ローターも高品質ゆえに高め
スポーツ走行を意識したパッド・ローターが使われているため、
消耗品の交換費用もやや高めになります。
- フロントブレーキパッド：12,000〜20,000円
- リアブレーキパッド：8,000〜15,000円
- ローター交換（1枚）：10,000〜18,000円
特にワインディングや高速をよく走る人は、減りが早く、維持費がかさみやすい傾向があります。
任意保険・税金・燃費｜コンパクトでも意外とお金がかかるポイント
ロードスターは「小さいから安いでしょ？」と思われがちですが、スポーツカーならではのコストがあるのも事実です。
■ 任意保険料は“スポーツカー扱い”で高め
コンパクトカー扱いではなく、
「スポーツカー」区分として保険料が高くなる 場合が多いです。
- 20代：年間12万〜18万円
- 30代：年間8万〜12万円
- 40代〜：年間6万〜10万円
走行性能が高く、事故リスクが高いと判断されることが理由です。
■ 燃費は街乗りで10〜13km/L前後が多い
カタログ値はWLTCモードで「約16km/L」ですが、
実際のオーナー燃費は次のイメージです。
- 街乗り中心：10〜13km/L
- 郊外・高速：14〜17km/L
ハイオク仕様のため、燃料代もそれなりにかかります。
■ 税金は普通車扱いで年額34,500円
1.5Lクラスのため、
- 自動車税：34,500円/年
- 重量税：車検時に7,500円/年換算
維持しやすい金額ではありますが、
「小さな車だからもっと安いと思っていた」という声はわりと多いです。
後悔しないために｜ロードスター990Sが向かない人・向いている人
ロードスター990Sは魅力的なグレードですが、全員にぴったりなわけではありません。
“走りの楽しさ”を最大化するために軽量化されている反面、普段使いや快適性には割り切りが必要です。
最後に、990Sが向かない人・向いている人をわかりやすく整理しておきます。
ここを理解しておけば、購入後の後悔をかなり防げます。
ロードスター990Sのデメリットは？こういう人は後悔しやすい
次のような方は、990Sを選ぶと後悔しやすい傾向があります。
■ 普段使い・通勤の快適さを重視したい人
990Sは軽量化による装備の簡素化が大きく、
- オートライト
- 高遮音
- 充実したスピーカーやナビ
などを求めると、明らかに“足りない”と感じます。
毎日の通勤で使うなら、RSやSのほうが満足度は高めです。
■ 街乗りでの乗り心地を大事にしたい人
ビルシュタイン＋鍛造16インチの組み合わせは、段差の突き上げが明確。
「柔らかい乗り心地が好き」な人には合いません。
■ 荷物を多く積みたい・家族と使いたい人
2シーター＋小型トランクのため、
- 家族ドライブ
- 旅行での大量の荷物
には不向きです。
“1台ですべてをこなしたい”人は不満が出やすいです。
■ 長距離旅行が多い人
高速の風切り音やシートのタイトさは、体力を使います。
快適装備が充実したRSのほうがロング向きです。
逆にロードスター990Sを選んで満足しやすいのはこんな使い方の人
一方で、次のようなタイプには 990Sが最高の相棒 になります。
■「車は走ってナンボ」という走り重視の人
- 軽量ボディがもたらすヒラヒラ感
- RAYS製16インチ鍛造ホイールのレスポンス
- クイックなハンドリング
これらは990Sの大きな魅力。
「装備より走りが大事」という人には最高の1台です。
■ ワインディングロードや峠道が好きな人
990Sは、低速〜中速域でのハンドリングが抜群。
山道の気持ちよさは、他グレードより一段上です。
■ 週末メインで乗る“セカンドカー的な使い方”
普段は実用車に乗り、
「週末は好きな車で走りたい」という人には990Sはピッタリ。
後悔する確率もぐっと下がります。
■ 軽量スポーツカーの世界観が好きな人
わざわざ装備を削ってまで軽さを追求したクルマは、
現代ではとても希少です。
この価値観に共感できるなら、990Sを選ぶ理由は十分あります。